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のび太ブレイク 制作者:nobina 氏 翻訳者:有志数人 制作ツール:RPGツクール2003 The Nobita Within哆啦A梦回未来后,大雄的妈妈病倒住院了,大雄坐车去医院看望他的妈妈,却无意中被卷入了一个残忍而诡异的地狱…… 概要 RPGツクール2003での改造版。 BIO HAZARDシリーズではなく、The Evil Within(サイコブレイク)というゲームをモチーフとしている。 本家からの変更点 シナリオ・マップ・敵・システム全て。 隠しストーリーやクリア特典などのおまけ要素が多く追加されている。 ゲーム内の通貨を使って、武器やアイテム等のアップグレードができる。 敵に気付かれないように行動できる機能として、スニークが追加されている。 場所によっては戦闘や謎解きの難易度が高い。 その他 有志により日本語化パッチが作られている。
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目次 パリス略歴 人物 サーヴァントクラスステータス一覧 クラスステータス一覧(FGO) アーチャー アーチャー(FGO) パリス ゝミ=- 、 | 、 ヽ --― === ヽ > 、 >=- ヽi、 、_,,ィ≦/ ) / / ./ ヽ // ./ /.// i ヽ { ', i / { / //ト/i { |ヽ { {、 ', } i jリ ヾ{ { {ャミマ{{マママヽ、 ', .ムノ/ ,, -=-マ{.マ ¨ jヾ.{ `''弋ア' `マ/ ´ マ / > ´ i. / .}' ィ, / / / ,, -=、 ヽ- /-イ./ ,イ ./ / ,, イ/∧ ` -―‐' / .∨{、 /.{ ./ .// / イヽ  ̄ 。o / ノ }> 、\ ,, -=/ ', / ./ / ./ , '/ }≧ャ< =- ´ .// < ̄ >、-====、 ,,∠ 、 ' ヽ -=彡 ' / ,'./ ` .{ミ=- // ,, ィ / ./ ` 、___ ノ`- ´/ム´`-=、/{--= 、 ` ---=≦/ ./ ./ ,, イ. ヽ { {ノ/ `=-、.{ ,,,、 / / / ,, ,,o≦ i \ ∨ // \\≦- 、ヽ/ / , ' // / マ ` =--- ¨ ´ { / ` ミ、 ./ , ' /イ. 、/ { ` =- ___ -= 彡', _ / ` ヽ ,' ./ / ミo、 ` 、 >´ ̄ } ト、.ノ / ∧ i イ/` 、 ミo、.__ -= ¨´ ` ― ´ i|.{ ヽ ,, 彡{、 ,' ∧≦= ア./ \、_,,>、 ミo、 .マi\∧< ,' \ r-、 ノ.ノ .// \ \-ム'イ ` 、 ミo、 }iヽ/ ヽ ,' \_,, ヘ ,-=-ヘ {i.i `' ` 、 ミo、 マ、i \ , >≦ ∧ /イヽ / ` 、 ミo、 マ \i ,,,。≦ =- へ ´ ヽ- ´ ヽ .l / ` 、 ミo、 ‘, i ̄ \ ´ 〉 、 .} 略歴 人物 サーヴァント クラスステータス一覧 クラス 筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具 クラススキル 保有スキル アーチャー C B C D A++ A++ 対魔力:C千里眼:C+単独行動:C+ 女神の寵愛:A+ヘレネの懇願:A黄金林檎:EXカリスマ:Cパリスの審判:EX クラスステータス一覧(FGO) クラス 筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具 クラススキル 保有スキル カード アーチャー C B C D A++ A++ 千里眼:C+単独行動:C+対魔力:C パリスの審判:EXヘレネの懇願:A+復讐を助ける太陽:EX アーチャー 筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具 属性 C B C D A++ A++ 混沌・善 クラススキル 対魔力:C 千里眼:C+ 単独行動:C+ 固有スキル 女神の寵愛:A+ 強制行動を行なわせる、また同性との戦い時には特効効果に変わる ヘレネの懇願:A ゼウスの娘とも伝わる、ヘレネの懇願、主にこのスキルの所持者の生命の危機に対して耐久のステータスをA++まで上昇させる。また、一度だけ死の運命を乗り越え、撤退できる。 黄金林檎:EX パリスの持った最も美しきものに送る、林檎一度だけ異性を完全魅了する カリスマ:C 一軍を統制するカリスマ、Cもあれば戦場の指揮官としては破格 パリスの審判:EX 3女神の一人から強制的にA++クラスの加護を得ることができる 宝具 パリス・オーバーゴット神々の駒からの叛逆:A+ 運命を乗り越えたギリシア勇者の証、一回の戦争中一度だけ、あらゆる可能性を超えて、勝利できる可能性が与えられる トロイアクレースかの誉れはここにあり:A++ ギリシア4大英雄に数えられるクーガーの三兄弟に与えられる同名異宝具、最後の戦いに限って、自身の勝率を大幅に上昇する アポローン・アモーレ復讐を助ける太陽:A パリスが一度敗走した相手にのみ使用できる、天界からアポロンが英雄の弱点に向かって必中の矢を打ち放つこの矢は太陽光線としても扱われる(自動発動) アーチャー(FGO) 筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具 属性 カード C B C D A++ A++ 混沌・善 クラススキル(パッシブ) 千里眼:C+ 単独行動:C+ 対魔力:C アクティブスキル パリスの審判:EX 自身に様々な効果がランダムで付与 ヘレネの懇願:A+ 自身の防御大上昇(3ターン)&自身の防御上昇(3ターン)&ガッツ付与 復讐を助ける太陽:EX 自動で敵全体をアーチャー属性で攻撃する状態を付与(3ターン) 宝具 パリス・オーバーゴッド神々の駒からの叛逆:A+ 自身が最後のキャラである時、宝具威力、攻撃力、buster威力上昇(1ターン)&敵単体に超強力なbuster属性ダメージ&相手が最後のキャラである時追加ダメージ
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通常チュナ ガラクタ テオル タイタス十六世撃破後 古代から帰還後(同行時)困惑 固有イベント終了後英雄の真似事 ? パリス自宅いい人 古代から帰還後 領主の館主人公が騎士の嫡子 主人公が騎士の嫡子以外 酒場通常 港(最終決戦前)神様気取り ダンジョン内滝の洞窟薬の材料 竜の塔上層水が流れ込んでくる部屋 竜の塔下層 宮殿オバケ 九本の磔台 タイタス16世 妖精の塔下層ハリボテ 夜種王人魚 妖精の塔上層常識人 妖精王撃破後 大廃墟通常 閉じ込められている場合 古代都市夢? 小人の塔・下層 小人の塔・上層通常 巨人の塔通常 カーソルが雪山 巨人の塔・寺院通常 怪仙ダッタを誘惑 墓所玄室 墓所生まれがどうだろうと アーガデウム 通常 チュナ 【パリス】 「あれからずっと、チュナが目を覚まさ ねえんだ……。怪我は治ってるのに」 「人から聞いた話じゃ、迷宮の奥に、 アイツの呪いを解くための手がかりが あるらしい」 「だからオレも探索に参加して、化け物 どもをぶちのめして、チュナを助けて やる。それが兄貴の役目だからな」 ラバン同行時 【ラバン】 「……あまり焦るな」 キレハ同行時 【キレハ】 「えらい」 【パリス】 「は?」 【キレハ】 「家族のためにそこまでやるなんて、 あなた偉い。 妹さんのため、私も協力するわ」 【パリス】 「……ああ。ありがとよ」 シーフォン同行時 【シーフォン】 「フーン。 つまり、あれ? お前ってシスコン?」 【パリス】 「こ、この野郎……」 アルソン同行時 【アルソン】 「うっうっ、うううっ……」 【パリス】 「な、何だいきなり」 【アルソン】 「そんな事情があったなんて……。 僕も協力します! 一緒に頑張りましょう!」 【パリス】 「はあ……そりゃどうも」 ガラクタ 【パリス】 「遺跡で手に入るガラクタは、港にある 店じゃないと高く売れないんだとよ」 「都の坊主や学者が高く買い取ってる らしいけどよ……。 あんなの何の役に立つんだ?」 シーフォン同行時 【シーフォン】 「ガラクタの中にも意味のあるものが 混じってるかも知れねぇからな。 古帝国時代の呪文とか」 テレージャ同行時 【テレージャ】 「何を言うんだ。 小さな断片から古代の歴史を夢想する ロマンを理解したまえハァハァハァ」 【パリス】 「息を荒げるな!」 テオル 【パリス】 「生まれつき金も地位も能力もあって、 自分の兵を率いてる奴がいれば、 下らない仕事で日銭を稼ぐ奴もいる」 「……世の中、不公平だよな。 あーあ」 タイタス十六世撃破後 【パリス】 「やっと敵の親玉をぶちのめしたと 思ったのに、まだチュナは 目を覚まさねえ」 「まだ何かあるのか?」 古代から帰還後(同行時) 困惑 【パリス】 「オレたちが遺跡に潜ってる間に、 何があったんだ……?」 固有イベント終了後 英雄の真似事 【パリス】 「オレは昔、昔話に出てくるような 英雄になりたかったんだよ。 でもそんなの、無理だよな」 「英雄にはなれないって気付いてからは、 つまらない毎日がイヤで、手っ取り早く 稼いで遊ぶ事ばかり考えてた」 「……遺跡を掘り出したおかげで、 オレも怪物を倒したりとか、 英雄の真似事ができるようになった」 「でも、ぜんぜん楽しくないんだよ。 こんなの」 ? 【パリス】 「四つの秘石ってのを集めれば、 あの遺跡を作った奴を 倒せるようになるんだって?」 「……もしそれが、チュナを 助けるために必要なことなら、 何だってやってやるさ」 パリス自宅 いい人 【パリス】 「大家の婆さんも、チュナの面倒を 見に来てくれてる」 「オレ、あの婆さんがあんな いい人だなんて知らなかったよ」 古代から帰還後 【チュナ】 「……………………」 チュナの体は、すみれ色の水晶に 覆われていた。 【パリス】 「なっ……何だこりゃ……。 どうなってんだ……!?」 水晶の表面に手を触れると、どこか遠くの 景色が目に浮かぶような気がする……。 だが、それ以上の変化はない。 領主の館 主人公が騎士の嫡子 【パリス】 「そういえばガキの頃は、 おまえとよく喧嘩したよな」 「お前が伯爵の子供だってんで、 顔見ただけでムカついたりしてた」 主人公が騎士の嫡子以外 【パリス】 「胸糞わりい場所だ。 さっさと出ようぜ」 「…俺たちのお袋は、 ここの伯爵に殺されたんだからよ」 酒場 通常 【パリス】 「…………」 パリスがぼんやりと酒を飲んでいる。 港(最終決戦前) 神様気取り 【パリス】 「あそこに敵の親玉がいるってのか? 神様気取りかよ、偉そうに」 「つうかさ、あれって遺跡の底にある 幻の街に似てないか?」 「なら、似た方法で行けるのかも 知れないよな」 ダンジョン内 滝の洞窟 薬の材料 【パリス】 「おい、ネル」 【ネル】 「なんだいスティーブ」 【パリス】 「誰がスティーブだ。 変な匂いがしないか?」 【ネル】 「……そう言われてみれば……」 「薬の材料になるコケやキノコの匂いが する……。この近くに、まとまって 生えてるのかな?」 竜の塔上層 水が流れ込んでくる部屋 【パリス】 「やばいな、おい。 とにかく扉の鍵を破ろう」 竜の塔下層 宮殿 オバケ パリスの顔が少し青い 【パリス】 「……あー、うん、 オレ、駄目なんだ。 こういう場所って苦手」 「昔からオバケの話とかは 本当に駄目でさ」 ネル同行時 【ネル】 「オバケの話とかって レベルじゃないよ、ここ……」 ラバン同行時 【ラバン】 「オバケなんてのはな、 気合いがあれば殴り倒せるぞ。 気合いがあれば」 キレハ同行時 【キレハ】 「……そんなあなたの肩の上に、 長いざんばら髪を振り乱した、 女の生首が……」 【パリス】 「だからやめろって!」 シーフォン同行時 【シーフォン】 「へー? キミってオバケが怖いの? そうなんだー? カッコわるーい、ウプププッ!」 【パリス】 「こ、殺す……!」 テレージャ同行時 【テレージャ】 「それは未知のものだから恐いんだよ。 浮遊霊とか地縛霊とか適当に分類すれば 分かった気になれるよ?」 フラン同行時 【フラン】 「…………」 (こくこくと頷いている) メロダーク同行時 【メロダーク】 「……意志が弱いから、死霊ごときに 怯えるのだ」 九本の磔台 【パリス】 「うげっ。 グロっ……」 タイタス16世 【パリス】 「とりあえず、あの動く玉座には 誰かがツッコミを入れてやった方が いいと思うんだが」 妖精の塔下層 ハリボテ 【パリス】 「なんで地下に森があるんだ。 おかしいだろ、これ」 「木がハリボテ…… って訳でもないみたいだな」 夜種王人魚 逃走時 【パリス】 「うるせー馬鹿死ね!」 妖精の塔上層 常識人 【パリス】 「オレは健全で常識的だから、 こういう非常識な場所は辛いんだよな。 文句言いたくなる」 「木、デカすぎだろ! とか、 日光もないのに育ちすぎ! とか」 テレージャ同行時 【テレージャ】 「常識的というか、 君は頭の柔軟さが足りないね。 ここは逆に考えてみるといい」 「木が大きいのではなく、 君が小さいんだ。 人間として」 【パリス】 「人間が小さいとか言われた!」 妖精王撃破後 【パリス】 「四人の王を殺して、秘石っていうのを 手に入れれば、悪の親玉の居場所に 行って倒せるって事か」 「もしそれが、チュナたちを 助けるために必要なことなら、 何だってやってやるさ」 大廃墟 通常 【パリス】 「しっかし、でかい遺跡だな」 「一度調べ終わった場所でも、 少ししたらまた調べてみろ。 新しく何か見つかるかもしれないから」 閉じ込められている場合 【パリス】 「出口はどこだ……。 とりあえず壁でも掘るか?」 古代都市 夢? 【パリス】 「この世界は……夢か? どうなってるんだ?」 小人の塔・下層 【パリス】 「…………今度は燃える川か。 多分、深く考えたら負けなんだろうな。 ファンタジーファンタジー」 小人の塔・上層 通常 【パリス】 「こんな地下にずっと住み続けるなんて、 オレだったら頭がおかしくなるな」 「そもそも食い物とかどうしてるんだ? 日にちはどうやって数えてるんだ?」 巨人の塔 通常 【パリス】 「広いな。 砂漠っぽいな。 雪がふってるな」 「どう考えてもこんな広い場所が 地下にあるのは変なんだが、 まともに考えるのが馬鹿らしいな」 カーソルが雪山 【パリス】 「ははははは」 「地下に雪山があろうと 温泉観光地があろうと、 もうどうでもいいや、畜生!」 巨人の塔・寺院 通常 【パリス】 「うすっ気味悪い場所だな、おい。 変な顔の像はごろごろしてるし」 怪仙ダッタを誘惑 【パリス】 「よーし、オレの色気で 誘惑してやるぜ!」 「って、何でオレなんだよ。 馬鹿」 墓所玄室 【パリス】 「オレにだって分かるぜ。 この場所はヤバすぎる」 「こりゃ本当に、今度こそ、 敵の親玉がいるのかもしれないな。 待ってやがれ!」(墓所と共通) 墓所 生まれがどうだろうと 【パリス】 「……お前の生まれがどうだろうと、 オレには関係ねぇよ。 ダチだってのに変わりはないだろ」 アーガデウム 【パリス】 「もう考えてる暇はねえ。 アイツをとっ捕まえるんだ!」
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前へ 暫くしてナナカマド研究所には5人が集まっていた。 呆然としているジャイアンとスネ夫。 この二人ほどでは無いがまだ信じられないような表情をしているしずかとドラえもん。 そしてこの4人の目線の先でエムリットをナナカマドを見せているのび太の5人だ。 「感情の神!そんなに凄いポケモンだったんだね、君は」 のび太の言葉を聞いてエムリットが嬉しそうに研究所内を飛び回る。 「うむ、これは間違いなくエムリットだ・・・!生きている内にこのポケモンを見れるとは!」 ナナカマド博士が興奮しながらエムリットを観察している。 「しかしのび太くんが伝説ポケモンを捕まえるなんてなんでまた・・・」 ドラえもんが不思議そうに呟く。 「本当だぜ!おい、のび太どうやって捕まえたんだ?俺様にも教えろ!」 余程、のび太に伝説ポケモンを手に入れられたのが悔しいのだろう。 ジャイアンがのび太の胸倉をつかんで詰め寄る。 「そ、そんな事言われたって・・・ただ突然現れて僕にまとわり付いてきただけだよ!」 慌てふためきながらのび太が必死に説明しようとする。 「馬鹿言うなよ!理由も無く伝説のポケモンが仲間になる訳が――」 「ああ、その通りだ」 その重みのある声に思わずジャイアンがのび太を離す。 声の主は当然ナナカマド博士だ。 「野比のび太と言ったか・・・このエムリットに会う前に本当に何も無かったのか?」 目は飛び回るエムリットを観察しながらものび太に問いかける。 「えっと、あの湖で昼寝してたらムックルに襲われてその時に何かが光ってそしたらエムリットが出てきたんだ」 (のび太くん、草むらで眠るなんてすごい度胸だな・・・) ドラえもんが妙な関心をする。 「その前は何をした?」 あまりこの件には興味が無いらしい。 「ドラえもん達と逸れて草むらの中を歩いてて・・・そこで湖に行って綺麗な湖だなぁって言って――」 「それだ!」 突然目を見開き鋭い声を出すナナカマド博士・・・怖すぎる。 「エムリットは感情ポケモン、人々に感情を伝えたと言われるポケモン・・・ということは知っているな?」 ナナカマドの言葉に全員が頷く。 「つまり、エムリットには信用できる人間かどうかを見分ける位は容易いことなのだ」 そこまでいえば分かるだろう、とナナカマド博士が口を閉じる。 もちろん、そんな説明で把握できるほどのび太の頭は柔軟ではない。 「ねぇドラえもん、どういう意味?」 いつもの様に困ったときのドラえもん頼りだ。 「あのねぇ、のび太くん。せっかく褒められてるのに・・・」 呆れたような表情で言うドラえもん。 「僕が褒められてる?」 まだ意味が分かっていない彼を見かねたのかしずかが一歩前に出た。 「博士、のび太さんは伝説のポケモンに信頼できると認められたってことですよね?」 しずかの問いにナナカマド博士が大きく頷く。 「・・・君」 「は、はい!」 突然ナナカマドにしっかり見据えられて思わず焦るのび太。 ――暫くの沈黙、そして・・・ 「伝説のポケモンに認められたトレーナーか・・・行く末が楽しみだな」 そう言ったナナカマド博士の目から僅かに笑みがこぼれていた。 その後、ナナカマド研究所を出た5人は一旦集合していた. 「それじゃあ色々とあったけど・・・そろそろ旅に出ようか」 「ああ、さっさと解散しようよ!のび太のせいでただでさえ出遅れてるんだから」 スネ夫お得意の辛辣な言葉が炸裂するが当ののび太は余裕な表情をしていた。 「悪いね、スネ夫。待たせた上に僕だけ伝説のポケモンを手に入れちゃって」 そう言ってさりげなくエムリットを入れたモンスターボールをチラつかせる。 こっちもスネ夫に負けず劣らず嫌な奴だ。 「それにしても・・・出木杉さんは何処に行ったのかしら?」 しずかがまだ帰ってこない天才を心配する。 「確かに心配だね、まさかのび太くんみたいにポケモンに襲われてるんじゃ・・・」 ドラえもんも不安顔だ。 だが、その二人にジャイアンとスネ夫が反論する。 「出木杉はもうポケモンを持ってるし襲われても大丈夫だろ、それにのび太じゃねぇんだから」 ジャイアンにしてはまともな意見だ。 そこにスネ夫が追い討ちをかける。 「僕は出木杉がのび太を探すとき次の街の方へ行ったのを見たんだ、どっちにしろ僕達もその方向へ向かうだろ?」 そして最後のダメ押し。 「出木杉なんて気にしないでさっさと旅に出ようよドラえもん!」 物凄く個人的な意見をのび太が述べた。 「う~ん、みんながそこまで言うならしょうがないか・・・分かった、旅に出よう」 遂にドラえもんから旅に出る宣言が出された。 「よっしゃ、俺様のチャンピオンへの伝説の幕開けだぜ!行くぞスネ夫!」 「あっ、待ってよジャイアン!」 一目散に駆け出したジャイアンをスネ夫が追いかける。 「じゃあねドラちゃんとのび太さん、私も行くわね!」 しずかが続いて走り出す。 「みんな行っちゃったね・・・それじゃあ僕らも行こうか」 そう言ってのび太の方を振り向くドラえもん。 だが、その少年からは予想外の答えが返ってきた。 「ドラえもん・・・僕は一人だけで冒険するよ!」 ~102番道路~ 「ムックル!体当たりだ!」 短パン小僧の声でムックルが勢いを付けて急降下をしていく。 ――だが、次の瞬間 「竜の怒り!」 激しく燃える炎の玉が灰色のポケモンの口から放たれた。 それが急降下するムックルを飲み込み・・・地面に墜落した 「はあ・・・戻れムックル」 短パン小僧が焼き鳥となったムックルをボールに戻す。 「完敗だよ、はい賞金」 「ありがとう、機会があったらまた勝負しよう」 そう言って短パン小僧のなけなしの賞金を貰っているのは・・・出木杉英才だ。 (フカマルのレベルも上がったしそろそろ行くか・・・) 次の街、コトブキシティを目指そうとしている出木杉。 そう、彼は元々のび太を探すつもりは無かったのだ。 「野比くんには悪いが僕は出木杉・・・勝負事には負けられないな」 爽やかそうに見えてなかなかの野心家だ。 そんな事を考えながら歩いているうちに巨大な街が見えて来た。 「あれがコトブキシティか、フラゲ人の話ではポケッチが手に入れるんだっけ」 どうやら情報収集もバッチリらしい。 (そういえば、ドラえもんと野比君はどんなポケモンを貰ったんだろう・・・まぁいっか) のび太が伝説のポケモンを持っている事も知らず出木杉はコトブキシティに一番早く足を踏み入れるのだった。 もうドラえもん達が旅を始めて1時間ほど経過したころ。 「ほっほ~い!よく見つけれたねぇ!そんなお嬢ちゃんにはポケッチをプレゼント~!」 「え、ええ。どうもありがとうございます・・・・」 しずかがやけにテンションの高いピエロからポケッチを受け取る。 (余り役に立ちそうに無いけど機能も増えてくらしいし持ってて損は無いわね) と、小型の機械を眺めていたその時、見慣れた声が聞こえてきた。 「スネ夫、速く先へ進むぞ!」 「ジャ、ジャイアン。もう少し休憩しない?この街にも役に立つアイテムがあるかも・・・」 しずかが振り返るとコトブキシティの出口でジャイアンがスネ夫を必死で引っ張っている所だった。 「ジャイアン、あそこでポケッチキャンぺーンなんてものが――」 「後だ後!俺たちにのんびりしてる余裕は無いんだ!」 1分後、ジャイアンとスネ夫の姿はコトブキシティから消えていた。 少年の悲痛な叫びは少しの間残っていたが。 その姿を遠くから見届けたしずかは思った。 (無駄に急いでも後半で詰まるだけなのに・・・私は焦らないで進まないと) どうやら彼女も相当の策略家のようだ。 そしてしずかがもう少し街の散策をしようと振り返ったその時、彼女はまた見慣れた姿を見つけた。 後姿なので表情は見えないがその青い体と特徴的な体型は他の誰かと間違えようが無い。 「ドラちゃん!」 しずかがその青い体の物体に声をかける。 「あぁ・・・しずかちゃん」 ゆっくりとこちらを見たドラえもんの表情がどこか沈んでいるようにしずかは感じた 数分後、二人は近くにあったテレビ局のロビーで話をしていた。 「えっ!のび太さんがそんな事を言ってたの?」 「うん、そうなんだ・・・・」 ドラえもんが相変わらず抑揚のない声で話す。 「この世界ではドラえもんに頼らず自分の力で旅をするって言って聞かなくてさ・・・無謀すぎるよ」 そう言って再びため息を付く。 どうやら彼が元気が無いのはのび太に一人旅ができるのかという心配が原因らしい。 「だけどドラちゃん、のび太さんは伝説ポケモンを持ってるのよ?きっと一人でも大丈夫よ」 しずかが何とかドラえもんを元気付けようとする。 「そうなんだけど・・・何だか嫌な予感がするんだよなぁ、のび太くんだし」 付き合いの長さから来るものなのか、まだドラえもんは浮かない顔をしている。 (・・・否定できないわ) その妙な説得力のある言葉にしずかも黙り込む。 (気まずいわね) 何とかこの空気を変える話題は無いかとしずかが辺りを見渡す。 そしてそれは自分の腰に付いている小さな球を見て解決する。 「ドラちゃん、心配ばっかりしてもしょうがないしバトルでもしない?」 そう言ってモンスターボールの開封スイッチを押す。 ドラえもんは暫く黙っていたがやがて立ち上がり同じくボールを持つ。 「そうだよね・・・うん。よし、勝負だ!」 こうして初めてのポケモン世界に来た者同士の戦いが始まろうとしていた。 一方その頃、噂の人物はというと 「Zzz・・・」 寝ていた。 改めて30分後 「ふぁ~、休憩もしたしそろそろ僕も行こうかな」 ポケモンセンター前でのび太が気だるそうに言う。 勿論、彼が今いるのはコトブキではなくマサゴタウンのポケモンセンターだ。 「みんなはどれ位進んだかな・・・まぁ僕にとっては丁度良いハンデってとこだな、うん」 もはや完全に図に乗っている。 その余裕の源は彼の右手の中にあるモンスターボールだ。 「そういえば出木杉はこいつを知らないんだよな、くく・・・どんな顔するだろうなぁ」 色々と妄想にふけりながら草むらに入っていくのび太。 まさか今の自分にとんでもない落とし穴が待っていることにも知らずに・・・。 マサゴタウンを出てからのび太は特に変わったこともなく道路を歩いていた。 「う~ん、一匹くらいポケモンが欲しいけど中々出てこないな・・・まぁいっか」 そう呟きながらも進んでいくと大きな町並みが見えてきた。 「でっかい街だなぁ~!よし、速く行こう!」 のび太が駆け出そうとしたその時―― 「そこの君!俺と勝負しないか?」 突如、横から呼び止められる。 見るとそこにはゲームではお馴染みの短パン小僧がこちらを見ていた。 「・・・つまりポケモンバトルってこと?」 ようやく事態を理解したのび太が問いかける。 「ああ、目が合った以上勝負は断らせないぜ、行けムックル!」 短パン小僧の声でボールから出てきたムックルが勢いよく飛翔する。 それを見てのび太は笑いを隠すことができなかった。 (可愛そうに、相手を選ぶのを間違えたな・・・) 「君、本当に僕と勝負するんだよね?」 のび太が言う。 「ああ、そっちも速くポケモンを出してくれよ!」 ニヤついている相手にイライラしているのか短パン小僧が急かす。 「後悔しても知らないけどな~・・・いけっ、『感情の神』エムリット!」 のび太のボールが炸裂した次の瞬間、辺りを不思議な威圧感が包み込む。 その威圧感の原因はもちろん額に水晶を持ったピンク色のポケモン、エムリットだ。 「な、なんだよ、この空気」 短パン小僧が思わず声を震わせる。 空中にいるムックルも相手が誰なのか分かるのかうろたえている。 そしてのび太はその様子を見て得意げに笑う。 「さて、じゃあ悪いけど本気を出させてもらうよ・・・!エムリット・・・相手を消し飛ばせぇ!」 「どうぞ、お預かりしたポケモンは――」 「うわあああああああああああああああああああああああ!」 「ポケモンは元気に――」 「うわああああああああああああああああああああああ!」」 「もう・・・またのご利用をお待ちしています!」 ジョ―イが半ば無理やりボールをのび太に押し付ける。 ――そう、ここはポケモンセンターだ。 しかも、そこはのび太の前に見えていた大都市ではなくマサゴタウンのポケモンセンターだ。 「ひっく、なんで・・・なんで・・・」 のび太が何故泣いているのか、そして何故マサゴタウンに戻ってきたのか。 全てはこの一言が何もかも証明していた。 「なんで『眠る』しか覚えてないんだよおおおおおおおおおおおおおお!」 こうしてのび太の壮絶な冒険は幕を開けたのだった。 ~マサゴタウンのポケモンセンター~ 「今日はリッシ湖のほとりにあるレストラン『七つ星』を紹介しました!それではまた~!」 アナウンサーの甲高い声で夕方のニュース番組がEDに入る。 そしてその画面をつまらなそうに見ているのは・・・のび太だ。 「はぁ~あ、やっぱ何処の世界もこの時間はつまんない番組しかやってないな」 そう言って愚痴をこぼしながらベットの上で寝転がる。 「今日は疲れたしもう寝ようかな」 そう言って本格的に寝る体勢に入るのび太。 一瞬で寝ることが特技ののび太の事だ、当然数秒後には―― 寝ていなかった。 (みんなは今頃次の町か・・・いや、次の次の街かな・・・出木杉とかは今頃ジムに挑戦してるかも・・・) そう、仲間への凄まじい劣等感が彼の睡眠を妨げていたのだ。 「だけど、どうしろって言うんだよ!攻撃技も使えないなんて!」 そう言って腰に付いているボールを恨めしそうに見つめる。 最初は誇らしかったエムリットも短パン小僧に散々打ち負かされた今となっては只のピンク海月にしか見えなかった。 (ポケモンを捕まえようとしても体力を削れないしボールは当たらないし・・・) 彼の-思考モードが完全に始動してしまったようだ。 「やっぱり僕は駄目なんだ、この世界でも負け犬まっしぐらなんだぁ!」 布団を頭まで深く被る。 ――もう諦めてしまおう。 無理やり眠ろうとする・・・意識が少しずつ遠のいていき、そして・・・ 「カラナクシ、濁流だぁ!」 「ド、ドラえもん?」 慌てて布団を放り投げ辺りを見渡す。 だが、部屋の中にあの青狸の姿はない。 「一体どこに・・・」 次の瞬間、のび太は言葉を失った。 消し忘れていたテレビの中でドラえもん、そしてのび太の将来の婚約者しずかがポケモンバトルをしているのだ。 「な、何で二人が・・・?」 慌ててテレビの目の前に座るのび太。 画面の右上には『新人トレーナー、謎の青狸ポケモン現る!?』という文字が出ている。 「いいぞ、カラナクシ、その調子だ!」 ドラえもんに褒められたカラナクシは自慢げにこちら 「ポッチャマ、大丈夫?」 濁流を受けたポッチャマは少し苦しそうだったがそれでも主人のために立ち上がる。 その意思が通じたのかしずかが笑顔になる。 「ありがとう、ポッチャマ・・・泡攻撃よ!」 「カラナクシ頑張れ!水の波動だ!」 二匹の攻撃が激しくぶつかり合う・・・そして次の瞬間―― 「・・・・・・」 のび太はテレビの電源を切った。 そして糸が切れたように再びベットに倒れこむ。 (何やってるんだ僕は・・・一人で調子に乗ってみんなに追い抜かれてそれを全てエムリットのせいにして・・・) 思えばエムリットはこの世界でのび太のピンチを助けてくれた命の友人だ。 それなのに自分は・・・ 「伝説ポケモンを持っているとか言う前に完全に他のみんなと負けてるじゃないか!」 そう言葉に出した瞬間、のび太の中で何かが目覚めた。 「エムリット、出てきてくれ!」 ベットから起き上がりボールを足元に落とす。 そして出てきたエムリットは何故か目を伏せていた。 「エムリット、何で目を伏せてるんだい?」 のび太が尋ねるがエムリットは更に目を伏せてしまう。 最初は良く分からなかったが、ようやくのび太はピンと来た。 「ひょっとして今日バトルで何回も負けたから僕が怒ってると思ったの?」 その言葉を聞いたエムリットが小さく頷ずく。 「大丈夫、怒ってないよ・・・それより今から手伝って欲しいことがあるんだけど」 のび太とピンク海月の逆襲作戦が始まろうとしていた。 ~クロガネシティのポケモンセンター~ 「それでは、最後にカメラに向かって一言どうぞ!」 「はい、えっとこれからチャンピオン目指して頑張りたいです」 「そうですか、頑張ってくださいね!それではこちらの着ぐるみの方も感想を――」 「中の人などいない!・・・じゃなくて、僕も頑張ります」 「というわけで今日の期待の新人は『しずかさん』と『ドラえもん』でした~!」 のび太が途中まで見ていた「シンオウnow」という人気番組がテレビで流れている。 そしてこの番組を観ながら、何かを思案するような表情をしているのは・・・出木杉だ。 (これは生放送じゃないようだな・・・建物の中だったから断言できないがさっきのバトルは4時~5時に撮ったものだろう) テレビを見ている時もしっかり敵の分析をしていたらしい。 (つまりだ、何処かで道草を食っていない限りこの二人はクロガネシティにいる可能性が高――) 突然、隣の部屋から大きな声が聞こえてきた。 「なんだよスネ夫!一緒に部屋使った方が安いだろうが!」 「何言ってるんだよ、ジャイアンと一緒の部屋で寝るなんて拷問に等し――」 荒々しい声と生意気そうな声、そして正義の鉄槌の音がポケモンセンター内に響く。 (・・・これで4人の状況は分かったな) 唯一のび太の事だけは全く分からないが彼は特に気にも留めなかった。 「フフ、『コールバッジ』を手に入れている時点で僕が1枚上手・・・勝つのは僕だ」 そう華麗に決めて、出木杉は早めの就寝に就くのだった・・・。 深夜にジャイアンのいびき地獄を食らうことも知らずに。 ――夜 「ふぁっくしょん!・・・ふふ、どうやらあいつらはいなくなったみたいだな」 夜風に体を震わせながらも得意げに笑うのび太。 真夜中に一人笑う姿は傍から見ればなんとも不気味だろう。 最も、本当に誰もいないんだから気にする必要が無い気もするが。 「僕の全財産の半分を削った奴らに逆襲できないのは残念だけど・・・まぁいいや、勝利は目前だ!」 暗闇の中でそう言い放った後、のび太の『作戦』は開始された。 のび太が最初に向かったのは草むらだった。 「う~ん、中々出てこいな」 暗闇の中を必死で目をこらしながら歩き回るのび太。 何を探しているかは・・・大体草むらという時点で大体分かるだろう。 そして、数分後。 野生のムックルが飛び出してきた! 「ムックルか・・・色々と嫌な思い出があるけどゲットするには申し分ない!」 そう言って彼が華麗なフォームでボールを投げる。 出てきたのは勿論―― 「感情の神エムリットおおおおおおお!すごいぞ~かっこいいぞ~!」 今日散々打ち負かされたトレーナーとは思えないハイテンションっぷりだ。 「いいね、エムリット。作戦通りにいこう!」 のび太の言葉にしっかり頷くエムリット。 その姿からはもう期待は裏切りたくないという主人への想いが感じられた。 そんなエムリットが最初にした行動とは・・・ 「あいつの周りを飛び回れ!」 エムリットが俊敏な動きでムックルの周りを飛び回る。 当然ムックルは攻撃をしかけてくるが、伝説のポケモンだけあって中々攻撃を当てることができない。 その光景をのび太は真剣な表情で見ていた (エムリット・・・もう少し耐えてくれよ!) 必死にその様子を見つめるのび太の右手にはモンスターボールが握られていた (ここでポケモンを捕まえれなかったら・・・もう僕は本当に負け組みじゃないか!)) そう自分を奮い立たした直後。 (エムリット!) ムックルの体当たりがとうとうエムリットに直撃したのだ。 更にその一発でエムリットがよろめいた所にムックルが一気に追撃をかけてきたのだ。 「エムリット、大丈夫――」 声は途中で途切れた。 必死にムックルの攻撃を避けながらも、エムリットがこちらを見つめているのだ。 その眼差しは・・・のび太を信じきっている。 「分かった、エムリット。今がチャンスって言いたんだね」 小声で呟きボールをしっかり握り締める。 決める! すっかりエムリットへの攻撃に夢中になっているムックルに狙いを定める。 ――そして 「いけぇ!モンスターボール!」 「アハハハ、エムリット。見てよ、あんなに買い溜めしたのにもう一個だよ」 のび太の作戦は上策だった。 攻撃できないとは言え伝説のポケモンのエムリットに攻撃を受けさせる。 そして注意を引いた所でのび太が野生のポケモンに近づきボールを投げる・・・単純だが最も効果的だ。 だが、この作戦には予想外の穴があったのだ。 のび太の悲惨すぎるボールコントロールだった。 いくら近づこうとも何故かボールは明後日の方向へ飛んでいき、そしてポケモンはのび太に気付き逃げ出す・・・。 これを10回ほど繰り返しているうちにボールと時間だけが過ぎていったのだ。 「はぁ・・・もう、コトブキシティまで行こうか」 のび太が諦めの言葉を吐く。 今ここでポケモンを手に入れないと自分の旅が終わってしまうのは分かっている。 だが、散々歩き回った疲労と眠気が彼を蝕んでいたのだ。 「馬鹿だなぁ・・・やっぱ僕は駄目なんだ・・・」 激しく落胆するのび太にエムリットが駆け寄ってくる 「君のせいじゃないよ、全て僕の責任問題――いてっ!」 突然ピンク海月が頭を突いて来たのだ。 「な、何するんだよ!急に」 文句を言おうとしたその時、のび太の耳に鈴のような音色が入ってきた 「この音、綺麗だなぁ」 体を癒してくれるような音色に思わず聴き入るのび太。 どうやら音の発信源は茂みの中のようだ。 「なんか気になるな・・・見に行こうか」 そうのび太が言うや否やエムリットが某電気鼠の如く彼の肩に乗っかってきた。 どうやらエムリットがのび太を小突いたのはこれが理由らしい。 こうして、一人と一匹は謎の音の正体を調べることになったのだった。 そんな事してる暇あるのか? 次へ
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前へ 舞台は戻って、ヒワダタウン。 人よりも大幅に遅れをとっていたのび太とドラえもんも、ようやくここまでは到着していた。 二人の話し合いの結果、早速ジムに挑戦しようという事になった。 こちらは3個目どころか、やっと2個目のバッジである。 ジムに挑戦する順番については、直前にワニノコが進化して有頂天になっていたのび太が、 「僕が最初に行くよ!」 と名乗りを挙げて、ドラえもんはのび太の挑戦の後に挑戦する事になった。 のび太のジム戦は、ようやく龍の舞の使い方が解ってきたのび太が、またもや運にも恵まれて快勝した。 そして今、ドラえもんがジムに挑戦する番がやって来たのである。 「じゃ、じゃあ僕も行ってくるからね。 ちゃんと待っててね、のび太君」 のび太に確認の挨拶をしたドラえもん。 のび太は、楽観的な感じでそれに応える。 「大丈夫、大丈夫。 それに、ドラえもんなら、ジム戦なんてすぐに終わるさ!」 「そ、そうかな!? まあ頑張ってみるよ!」 のび太におだてられ、ドラえもんの表情は少し明るくなる。 こうして、ドラえもんはジムの中へと進んでいった。 「ごめんくださ~い。 ジムリーダーの人はいますか~?」 ドラえもんがそう声をあげると、ジムの奥の方から声がした。 「おっ、また挑戦者かい? ……っと思ったが違うようだな。 色違いのビーダルかなんかが紛れ込んできちゃったのか。 ここは君の住処じゃあ無いから帰りな」 この声の主は勿論、ジムリーダーのツクシである。 「僕はビーダルじゃない! ドラえもん、猫型ロボットだ!」 そしてドラえもんがすかさず反論する。 お決まりのパターンである。 「ドラエモン? まさか、鼠に耳をかじられて、ヤケ酒かまして変色したっていう、 あのドラエモンか?」 余談だが、ドラえもんのこのエピソードは、未来でネタにされている。 有名なコピペとして、様々な形で、多くの人々に知れ渡っていたりするのである。 ……但し、コピペ改変前の内容、つまりは元ネタが、正確に伝わっているケースは珍しいとされている。 それは、今ドラえもんの目の前にいる人物も、例外ではなかった。 「僕はヤケ酒なんてしてない! 適当な事を言うな!」 「おっかしーなー、じゃあ偽物か? まあ、いいか。 で、何だ? そのドラエモンもジム戦をしに来たのか?」 「そうだ! ジムリーダーの貴方に挑戦しに来たんだ!」 ドラえもんはかなり苛々しているが、その怒りは抑えて要件を告げる。 「よし、言いたい事はよーく分かったぞ、うん。 じゃあ早速だが、ジム戦を 始 め よ う か 出てこい、俺のトランセル!」 ドラえもんは、要件がツクシに伝わったのを確認して一安心する。 しかし、バトルが始まったので、すぐに頭の中を切り替える。 「よーし! 頑張ってくれ、コイル!」 それからしばらくして、トランセルとコクーンが破られたツクシが、最後のポケモンを取り出す。 「行けェ! ストライク!」 「あ、いよいよ敵の大将がお出ましだね。 コイル、あと少しだ、頑張れ!」 ドラえもんはそう言って、コイルに傷薬を投与する。 尤も、コクーンの毒針を一度喰らっただけのコイルには、特に様子に変化は見られ無い。 「ストライク、連続斬りだぁぁああぁ!」 「コイル、電気ショックゥゥウ!」 やけに熱い二人。いや、熱いのは二人だけでは無い。 しかし、それに二人が気づく気配は無い。 バトルは続く 電気ショックをダイレクトに喰らい、もう後が無いストライク。 それに対し、まだまだ余裕しゃくしゃくのコイル。 バトルは早くも、大詰めという空気を醸し出している。 「ストライクゥゥウウゥ! もう、斬るしか無いんだぁぁああ! 行けぇええ!」 「コイル、電気ショックを撃てえええ! トドメをさすんだぁあああ!」 鬼の様な形相で斬りかかるストライク。 コイルも、それに負けじと電撃を放って応戦する。 そして―― 「負けたよ」 結局、最後まで立っていた、いや浮いていたのは、大方の予想通りの結果だった。 そう、ドラえもんのコイルである。 しかし、タイプの相性の壁を超えた熱戦に、トレーナーの二人は燃え尽きたような顔をしている。 「よし、じゃあジムバッジと技マシンをやろう。 受け取りたまえ」 そう言われて、一礼をしてから戦利品を受け取るドラえもん。 そして、すっかりバトルで打ち解けた二人には、奇妙な友情が芽生えていた。 「ありがとうございます。 しかし、それにしても暑い! これはどうなっているんだ!」 「なーに、ドラエモンとのバトルが熱かっただけさ。 いい事じゃないか」 「ですよねー。アハハハハ」 ……。 …………。 「で、俺は言ってやったんだ。 『もう一度ジムバトルを や ら な い か 』ってな。 それなのに、その挑戦者はすっ飛んで逃げて行きやがったんだ。 そんなに俺のトランセルが嫌だったんだろうか?」 「アハハハハ。でもそれトランセル関係無いと思うけどなあw じゃあ僕は外でのび太君が待っているから、そろそろ行かなきゃ。 ツクシさん、また会いましょう!」 「おう、これから先は長いだろうが頑張れよ」 「ハイ!」 ツクシと暫くの間世間話をしたドラえもんは、名残惜しそうにジムを後にする。 しかし、ジムを出たドラえもんの目の前には、ツクシとの和やかムードを一瞬でぶち壊すような光景が広がっていた。 「あ、遅いよドラえもん!」 ジムから出て来たドラえもんに、一目散に駆け寄ってきたのび太。 その顔からは、焦りのようなものが見られる。 「のび太君、これは一体何が起こっているんだ!?」 「何がって、見ての通りだよ! ドラえもんがジムに入ってからすぐ、この火事を見つけたんだ! ワニノコの水鉄砲で消そうとしたんだけど、全然消えないんだ!」 見ると、辺り一面に炎があがっている。 炎の勢いはかなりのもので、少し話していた間にもドンドン大きく広がっていく。 「水鉄砲で消えないって事は、タダの火事じゃあ無いって事だね。 これは何だろう……? 炎の渦……かな? まあとにかく消さないと! これ以上火が広がるとマズい!」 即決で結論を出したドラえもん。 しかし、珍しくまともなのび太の意見に、その結論は否定される。 「消すってどうやるんだよドラえもん! 僕のワニノコがいくら頑張っても消えないし、ドラえもんのコイル一匹じゃどうにもならないだろ!」 気まずい雰囲気になる二人。 それは周りにも伝染し、村全体が重い雰囲気になっていく。 しかし、その間にも火はどんどん広がっていく。 村の周りの木が勢いよく燃え続けるのを、誰も止められずにいた。 そこで、この様子を打開しようと、野次馬の一人が案を思い付く。 「こうなったら『拡声器』を使って助けを呼べば……」 「それだ!」 「でも誰か拡声器を持っているのか?」 「こんな事で、有料アイテムの拡声器を使うのはなあ…」 再び村全体に沈黙が流れる。 しかし今度の沈黙は、長くは続かない。 「パラス、あの木の陰に向かって痺れ粉だ!」
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時は2115年 とある会見場で、ポケットモンスター・on-line ver. の公式発表が行われていた。 120周年記念により、MMO風の本格的なオンラインゲーム化が決められていた。 その舞台を決めるにあたって行われたファン投票では、全世界から累計5000万票以上が集まったとの発表等があった。 会見も終盤となり、最も注目の集まる、ゲームのベースとなる地方の発表の時が来た。 果たして、世界のポケモンファンの支持一番多く受けたのは―― 「今作の舞台は、ポケットモンスター・・・ 金銀です!」 所変わってここはまだ21世紀はじめ頃の、とある平穏な町。 そこには一人の冴えない少年が歩いていた。 名前はのび太。後の主人公になる存在なのだがそれは置いといて・・・ 彼はあるところに呼ばれていた。彼はとにかく急いでいた。しかし予定時間を大幅に過ぎていた。それは更なる焦りを呼んでいた。 「くっそー。なんで僕ばっかりこんな目に・・・ 」 それにしてもこの少年、あまりにも惨めな格好である。 服はボロボロ、足は血だらけ、顔は涙でぐしゃぐしゃと、端から見るとまるで虐めでも受けているのかと疑われる程だ。 しかし原因はそうでは無かった。単純にツイてなかったのである。 出掛けようとした矢先に、母親に0点のテストが発覚し説教を受け、野良犬には追いかけられ、ドブに落ちたり電柱にぶつかったり(ry と、酷い有り様であった。 まあそうこうしている内に、ようやくのび太少年は目的地に着いたようである。 ピンポ―ン 「遅いよのび太~。あっ、のび太に急げなんて言っても無理か。あはははは。」 「のび太クン遅いよ~。みんな待ってるんだからさぁ~。」 「俺様をいつまで待たせたと思ってんだ! ぶん殴ってやる!」 「まあまあ武さん落ち着いて。」 「まあやっと全員揃った訳だし、早速始めないか?」 さて、のび太少年を迎え入れたのは、同じ学校に通う4人の少年少女達( プラス狸・・・ では無く猫型ロボット ) である。 のび太少年( 以下のび太 )に話しかけた順に、スネ夫、ドラえもん、ジャイアン、しずか、出木杉といった。 「いや~それにしても、まさか未来のポケモンができるとは思わなかったよ~。 ドラえもんはこういう時は凄い役立つ・・・、いや何でもない。」 「おう! しかも未来のポケモンだって言うから全然ワケ分かんなくなるかと思ったけど、金銀ならやり込んだから大丈夫だぜ! 何故なら俺様はエンテイをレベル100まで育てたからな! ガハハハハハハ!」 「オンラインゲームか・・・? 未来の技術も見れるならいい勉強にもなりそうだね。」 「ピッピと一緒に冒険できるのね。 早くやりたいわね!」 ここまでの会話を聞き終わり、ドラえもんがポケットからパンフレットのコピーを取り出す。 「これが未来デパートの懸賞で当たったんだ! ポケットモンスターオンライン、βテストサーバーのアクセス権、つまりこれがあればタダで未来のポケモンが出来るんだ!」 そう渡されたパンフレットを眺めた出木杉は、ドラえもんに対し 「 『抽選で50名様』 なのに、なんで5人分も当たったんだい?」 と尋ねる。 それに対してドラえもんは 「よく分からないよ。 まあ当たったんだからいいじゃないか!」 と楽観的な感じで答え、出木杉はそれ以上突っ込まなかった。 「そうは言っても、5人分だから僕は出来ないだけどね… まあ僕の事は忘れて、思いっ切りみんなで楽しむといいよ! それより、そろそろ準備を始めようかな。 スネ夫~? 例の物は準備オーケー?」 「バッチリさ。それより、ドラえもんがどうしても必要と言うからわざわざ従兄のお兄さんに頼んで、借りてきたんだぞ。 ダメだなんていったらタダじゃおかないからな!」 「絶対に大丈夫なんて一言も言ってないじゃないか。やって見るまで分からないよ。」 そう言った後、ドラえもんは傍にあったパソコンの電源を付ける。 「さて、準備ができるまでの間、ゲームについておさらいしておこうか。」 「じゃあまずのび太クンに問題。このゲームはどこを舞台にしているのかな? 」 「ポケモン金! それくらい簡単だよ! 」 「正確には場所で言うならジョウト地方だね、ドラえもん。」 「ご名答~。流石出木杉クン。 じゃあ次はジャイアンだ。このゲームの一番大きな目的はな~んだ?」 「勿論、チャンピオンになる事だぜ! 」 「そう、普通のシリーズと同じ様に、バッジを集めてチャンピオンに勝つんだ。 「ところでドラえもん、もう準備が出来たようだよ。」 「あっ、ホントだ。」 そうしてドラえもんは四次元ポケットの中から小さなメモと、何かの冊子を取り出す。 「スネ夫に頼んでおいたパソコンのスペックは大丈夫だし、あとはこの紙に書いてあるアドレスからゲームをダウンロードすれば・・・ ああっ!? 」 ドラえもんの突然あげられた、謎の叫び声に驚く一同。 一番乗りで声をあげたのは、のび太だった。 「どうしたの!? まさか出来ないの? 」 一瞬沈黙の時が流れる。 しかし、その沈黙を破り、申し訳無さそうに声を絞り出すような感じで口を開けるドラえもん。 「そのまさかだよ・・・ 。」 すかさず出木杉がドラえもんに尋ねようとする 「・・・・・。 どういう事なんだい? 君が試す前からそんな事を言うという事は、何かしら根拠があるんだろう?」 「うん・・・。 実は・・・ このパソコンじゃ駄目なんだ・・・。」 溜め息そして落胆の声をあげる一同。 重い雰囲気のまま時が流れる。 しかしそれは長くは続かない。手を震わせながら立ち上がったのは― 立ち上がったのは意外にも、スネ夫だった 「どういう事だよドラえもん! 君に頼まれたスペックは全て満たしたハズだよ!」 「うん…。 スペック的には問題ないんだ。でも…」 「でも何なんだよっ! 僕は従兄の兄さんにどう顔を合わせればいいんだ!」 続く言葉が出てこないドラえもん。少し考え込むようにした後、再び口を開く。 「えっと… 、このままじゃ納得いかないだろうから、一から説明するよ。みんなしっかり聞いてよね… まず、このゲームをダウンロードするのは勿論未来のホームページ。これはみんな分かるよね?」 のび太を除く全員が頷く。 どうやらこののび太、この時点で話についていけない様である。 しかし、そんなのび太を無視して話は続く 「この時代のパソコンじゃダウンロードページにアクセスできないんだ・・・ 勿論、無理やりインストールする事は出来る。 未来からダウンロードデータを持ってくればいい話だからね。」 しかし、スネ夫は一向に食い下がろうとしない。 「じゃあそうすればいいじゃないか! ダウンロードごときに手段を問う必要なんてないだろ!」 ここで急に、ドラえもんの口調が説明的になる 「オンラインゲームは、自分達以外にも相手がいる・・・、 俗に言うNPCに対するPCのことだ。未来の世界では、タイムマシンの操作による不正が無いようにという事で、タイムプロキシというものが導入されているんだ。 タイムプロキシは、ゲームに干渉するタイムマシンプログラムを遮断する優れものなんだ。 未来のゲームは、これが無いと出来ないようになってるんだ。ここまでみんな大丈夫かな?」 「タイムふろしき? それなら僕がこの前借りてたから返すよ!」 「ふろしき じゃない。 プ ロ キ シ だ! そういえばタイムふろしきが無くなったと思ってたら、また君が勝手に借りてたのか!」 「もういいからのび太は引っこんでろ!」 「そうだそうだ!」 「ヒドいよぉおお、みんなぁあ~!」 のび太が騒ぎだし、雰囲気がグダグダになりそうな所で、出木杉が続きを催促して、話は戻る。 「ドラえもん、それで続きは?」 「今回出来ないのは全て、タイムプロキシが無いのが原因さ。これが無いとまるで歯が立たないからね……」 ――――― 結局、この日は全体的に落ち込んだような、暗い雰囲気のままお開きという事になった。 数日後―― のび太は相変わらず堕落した毎日を過ごしていた。 (最近ドラえもんが日中いないなあ。まあ僕は昼寝するからどうでもいいけど) そう言って今日ものび太が長い昼寝を堪能し始めようとした時、未来に繋がっているハイテクな彼の机は、勢い良く開かれた。 「おーい、のび太クン~!!」 しかしのび太の体は起きない。ドラえもんはそれを揺すって起こす。 「なんだよドラえもん~。僕の昼寝をじゃましないでよ~」 「じゃあのび太君はポケモンやらないのね?」 ここでようやく、のび太の他人より段違いに働きの遅い脳が動き出す。 ポケモン――…? 「ああっ! パソコンの!?」 「そうだよ!」 「えっ、本当にできるの!?」 「今のパソコンで無理なら未来に行けば良かったんだよ! それで、今からドラミのパソコンを借りていいことになったんだ!」 「よ、よ~し! みんなを呼んでくる!」 数十分後― 「みんな集まったね?」 「おう! 早く行こうぜ!」 「じゃあ行こうか。ちゃんと帰る時間になったら帰るんだよ。」 「あら? ドラちゃんは来ないの?」 「僕だって行くよ。ああ、なんでこんな事わざわざ言うのかって? 時間通りに帰らないとドラミが怒るからね。だからみんな時間になったら止めて帰るんだよ。」 「話が長げーよドラえもん! 早く行かねえと!」 「バカだなぁジャイアンは。ゲームが逃げる訳ないのn ボカン☆ 「じゃあ行こうか。」 スネ夫は耐えた。しかし、スネ夫の未来は決して明るくはならないということは、まだ彼は知る由もない 2115年―― タイムマシンに乗って、ドラミが居候している家に到着した一同は、いてもたってもいられないというような感じのようだ。 無邪気にワクワクしている素振りを見せる5人は、ドラえもんの第一声を待っていた。 「・・・うん、・・・・・ 」 「・・・ね。・・・・・ 」 「・・・分かったよ、ただ・・・・・ 」 「・・・よ、・・・・・から・・・・・ 」 ドラえもんとドラミが話を終わらせて、ドラえもんは大人しく待っていたのび太達の方を向く。 「よし、じゃあ早速やろうか! あっ、IDは僕がみんなの分をとっておいたよ。」 「おっしゃー! やるぜー!」 「んじゃあ僕も~。お先に失礼~♪ 」 「私もやるわよ! 」 「僕も僕も! 」 と喜びの声をあげるジャイアン、スネ夫、静香、のび太の4人に、ドラえもんは各自のIDとパスワードが記された紙を渡す。 「じゃあ、ジャイアンは向こうのパソコン、スネ夫はあっちのパソコン、静香ちゃんはこのパソコンでやるんだよ。 くれぐれも変な事はしちゃダメだよー。」 『はーい!! 』 「ど、ドラえも~ん! 僕のは~? 」 「ああ、君のはね、違う部屋のパソコンだよ。壊すといけないからね。」 「それどういう意味~? てか、僕だけ別の部屋って酷いよ~。」 「まあ、気にするなよ。 それよりみんなはもう始めてるようだけど…」 「ああっ、僕も早くやらないと! じゃーねドラえもん!」 「頑張ってね~・・…。さて、僕はみんなの様子でも見て回るかな。」 「ところでドラえもん。 この家には5台もパソコンがあるのかい? 」 「そうだよ。1台は家のパソコン、3台はそれぞれ家族のパソコン、残りの1台はドラミに借りたんだよ。 …って出木杉君じゃないか。君はやらなくていいのかい?」 「それが気になっただけだよ。 そういえばここの家の人はいないのかい? 」 「家族旅行に行ったらしいよ。 ドラミは用事があるとかでお留守番。 さあ出木杉君にもこのIDを渡すから早くやってきな。」 「じゃあ、そうさせてもらうよ。」 「急いで出遅れを取り戻さないのでいいのかい?」 「大丈夫だよ。」 「ならいいけど。」 出木杉の考えはこうである。 この前のパンフレットを見た限り、根本的なゲームシステムや、ダメージ計算式は本編とは違うみたいだ。 だから、先に彼等に好き放題やらせておいて、それを観察した後の方が効率的なハズだ。 こんな事に気づいているのはこの僕だけだろう…。フフフ…。我ながら名案だな。 (あ、そろそろ始めてもいい頃合だな…) そして、数時間後―― 「みんなー、もう帰るよー。」 『え~!? 』 と、保護者的な立場のドラえもんに反抗する一同。しかしドラえもんは断固として 「帰るって言ったら帰るんだ! さあ早く! 」 と、子供達に譲る気配を見せないため、彼らは渋々元の時代に帰る事になる。 しかし、普段は優しいハズのドラえもんが、ここまでかたくなになっていたのには別の訳があった。 (いいなあ、みんな。本当は僕もやりたかったのに…。 あっ! そういえばいい方法があるじゃないか! ふふふふふ…。) それから約一ヶ月後―― 「お~いのび太ク~ン! また未来に行こうよ~!」 「ん、何だっけか? ああ! もしかしてポケモン!? すっかり忘れてたよ! でも急にどうしたんだい? 」 「これを見てよ! 」 ちゃらららっちゃらー 「バーチャルゲームプレーヤー、Winbows Destaバージョン! 」 「……何コレ?」 「これはゲームの世界を体験できる道具さ。 実際はパソコンに入り込んで、ああだこうだって感じだけど、どうせ分からないだろうから説明は省くよ。 まあつまりは、ポケモンがリアルにできるって事だよ! 」 「凄いよドラえも~ん!! 早速みんなを誘ってやりに行こう! でも、どうしてこんな凄い物をドラえもん持ってるのさ?」 「懸賞で当たったんだ! “新・22世紀、絶対当たる懸賞術” のおかげかな!」 (名前からして胡散臭い本だな…) それから間もなく、野比家には5人の子供とロボットが集まった。 そして再び2115年へ―― 『着いたー!』 「早速早くやろうよ~!」 「そうだ! 早く準備しろドラえもん!」 「ドラちゃんだって完璧じゃないのよ。 急かすのは良くないわ。」 「そっ、そうだね静香ちゃん! ドラえもんもじっくりゆっくりとやればイインダヨー。」 「よし、出来た!」 『おおー!』 「どうやるんだドラえもん!」 「えっと、今パソコンと繋いだから、このバーチャルコントローラーを握って、マスターボタンを僕が押せばいいんだ。」 「よーし! みんな行くぞ―!」 「みんな準備は~?」 「オーケー!」 「それじゃあ、みんなでポケモンの世界へ・・・ 」 『レッツ、ゴー!!』 次へ
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前へ 「確かにこの辺りから聴こえたんだけど・・・よく見えないなぁ」 不思議な鈴の音に釣られて茂みを探しに来たのび太とエムリット。 だが、暗闇で地面は碌に見えない上に何時の間にかあの音も途絶えてしまった。 「結局何も無しか・・・やっぱゲームみたいに特別なイベントとか起こるわけないよね」 ゲームの世界でそう愚痴をこぼすのび太。 その落胆が引き金となったのか再びどうしようもない疲労と眠気、その他諸々の絶望感が彼を襲う。 「仕方ない、ここは大人しくコトブキシティに――いたたた、耳引っ張るなって!」 本日、エムリットから二度目の攻撃を受ける羽目になったのび太。 思わず肩に乗っているそれをのび太が睨み付ける。 「もう何だよ!どうせ此処には何も無いんだから・・・・」 のび太が突然口を閉ざした。 睨み付けたピンク海月が必死で何かを訴えているような表情をしていたからだ。 「・・・どうしても探さないと駄目なんだね?」 エムリットが大きく頷く。 それを見てのび太は暫く俯いていたがやがて顔を上げ、そして―― 「分かったよ・・・鈴の音の正体を突き止めればいいんだろ?」 そうのび太が言うなりエムリットが肩から飛び上がる。 その姿は伝説ポケモンと言うよりも純粋な子供のようだ。 だが、その姿が今ののび太には何処か嬉しかった。 「よ~し!こうなったら朝まで探してやるぞ!」 もはやヤケクソなのか吹っ切れたのかやる気の表情を見せるのび太 と、その直後。 ――リーン 鈴の音が闇の中で小さく鳴り響いた。 「はぁ・・・はぁ・・・!ったく、待ってよエムリット!」 音を聴いた瞬間、一直線にその方向へ向かっていくエムリットを追いかけるのび太。 そしてエムリットが止まった場所でのび太が見たものとは・・・。 「鈴?」 そこには大きな鈴らしき物が転がっていた。 「まさかとは思うけど・・・いや、まさかな」 恐る恐る鈴を持ち上げてみるのび太。 だが、次の瞬間。 「うわぁ、動いたぁ!」 思わずその鈴を放り投げそうになるのび太。 だが、不意にその鈴と『目』が合った時に彼は落ち着きを取り戻した。 リーシャン すずポケモン 跳ねるたびリリンと音を出す。高い周波数の泣き声で相手の耳を聞こえなくする 「リ-シャンか・・・可愛いポケモンだなぁ」 見たことの無い新ポケモンに興味津々ののび太。 だが、改めてリーシャンを観察しているうちに彼はある事に気付いた。 「こいつ、怪我してるじゃないか!」 暗くて気付かなかったが、リ-シャンの体にはあちこちに傷が付いており、今にも気絶してもおかしくない状態だった。 「一体なんでこんなボロボロに・・・ってそんな事言ってる場合じゃない!」 急いでリ-シャンを抱えて街へ行こうとするのび太。 と、エムリットが三度何かを言いたげにのび太のズボンを突っついて来た。 「何だよエムリット――あぁ、そういうことか!」 慌ててポケットを裏返すのび太。 そして出てきたのは・・・最後のモンスターボールだ。 流石にこれだけ至近距離ならボールを外すことも無い。 体力を失っているリ-シャンはあっさりとボールに吸い込まれていった。 「よし、それじゃあ急ぐよエムリット!」 そう言って遠くに見えるコトブキシティへ走り出すのび太。 ポケモンを捕まえるという当初の目標を達成できた事に彼が気付くのはリ-シャンをポケモンセンターに預けた時だった。 ――翌日 「はい、昨日お預かりしたリ-シャンも元気になりましたよ!」 「ふぁ・・・ありがとうございましたぁ」 寝ぼけ眼でボールを受け取るのび太。 時刻は朝9時、ポケモンセンターのロビーは宿泊していたトレーナー達で賑わっていた。 (確か昨日はリーシャンを捕まえたあと、急いでポケモンセンターに行って・・・ボールを預けた後ここで寝ちゃったんだな) 普通は部屋を借りるものだが、ボール代に全財産をつぎ込んでしまったのび太にはそんな選択肢は無かった。 「・・・さて、どうしようか」 ポケモンセンターを出た後、のび太は考えていた。 一応ポケモンは二匹に増えたものの今の状況はかなり厳しい。 一匹はご存知眠ることが得意技 捕まえたばかりのリ-シャンでこの先を進むのは少し無謀な気がしてきたのだ。 「やっぱ、もう少しレベル上げとかをしようかな、それにこの街も大きいし何か見つかるかも・・・」 一見のび太の特性「なまけ」が発動したように見えるが彼なりに精一杯考えた結果だ。 ……昨日、短パン小僧にフルボッコにされたのがトラウマになっているというのもあるが。 「よ~し、ひとまず今日の予定はまず街をけんが――」 「野比くん・・・?野比くんじゃないか!」 のび太の声がピタリと止まった。 そしてゆっくり話しかけてきた人物の方を見る・・・。 「げぇ、出木杉!」 のび太が色んな意味で苦手な好青年、出木杉英才がそこにいた。 (くそっ、まさかこんな所で出木杉に会うとは・・・) 目の前の相手に冷や汗をかくのび太。 自分の今の状況を一番知られたくない相手に会ったのだからそれも当然だろう。 そんな彼の葛藤も知らず、出木杉はいつもの爽やかな口調で話しかけてくる。 「野比くん、久しぶりだね!君だけどうしているか分からなかったから気になってたんだ」 「ああ、確かにそうだね」 そういえば出木杉とはポケモン世界に入った直後に会っただけだった。 と、ここでのび太はある事を思い出した。 「出木杉、何で僕を探しに行った後、研究所に帰ってこなかったんだい?」 のび太が問う。 「あ、あぁ・・・君がコトブキシティにいるんじゃないかとずっと探してたんだよ、そしたら何時の間にか日が暮れてて・・・」 突然、さっきまでの調子を崩し動揺する出木杉。 その様子をのび太は訝しく思ったが特に追求はしなかった。 「そ、それじゃ僕はそろそろ次の街に向かおうかな・・・野比くんまた会おう」 まだ幾分慌てた様子でその場を立ち去ろうとする出木杉。 何で慌てているかは分からないものの、自分の状況に触れずに天才が去ってくれただけでのび太にとっては十分だった。 「ふぅ・・・それじゃあ邪魔者もいなかったし今度こそ街見学に――」 のび太は突然口を閉ざした。 さっきの出木杉の言葉が頭にこだまする―― 『そ、それじゃ僕はそろそろ次の街に向かおうかな・・・野比くんまた会おう」 「・・・出木杉ぃぃぃぃぃぃぃ!」 姿が小さくなっていく出木杉を凄まじい勢いで追い掛けるのび太。 そして・・・出木杉に凄まじい勢いで飛びついた。 「わっ!ど、どうしたんだい野比くん?」 慌ててのび太を振りほどく出木杉 もし一歩遅かったら出木杉の服はのび太の涙と鼻水で大打撃を受けていただろう。 「うぅ、嬉しいよ出木杉・・・まさか君が僕と同じ境遇だなんて」 涙をぬぐいながらライバルに話しかけるのび太。 「お、同じ境遇?どういう意味だい?」 思いっきり迷惑そうな表情で出木杉が言うとのび太が 「どうもこうも無いさ!君も『次の街』を目指すんだろ?」 「そうだけど・・・」 まだ訳が分からない、と言う様な感じの出木杉。 そんな彼を気にせずのび太が今度は暢気に話し出す。 「いや、実は僕も昨日やっとここに着いた所でさ~!もう誰もこの街にいないんじゃないかと不安で不安で・・・」 完全にライバル意識も放り出し浮かれているのび太。 だが、その一言で出木杉はようやくのび太の言いたい事が分かったようだ。 「野比くん」 「まぁ今後も同じ境遇の者として頑張ろ・・・何だい?」 マシンガントークを途中で切り、出木杉の方を見る。 「これを見てくれ」 そう言って何かをこちらに突きつける。 「これは・・・?」 「コールバッジ、クロガネジム公認のバッジだよ」 その言葉を聞いた瞬間、のび太の目の前は真っ暗になった。 「はぁ・・・何やってんだろ」 エネルギー都市、クロガネシティでのび太は呆然と立ち尽くしていた。 出木杉と話した後、のび太はほとんど勢いで行動していた。 トレーナーに話しかけられる前に草むらを駆け抜け、野生のポケモンの攻撃をエムリットに受け止めて貰い、 荒れた抜け道のズバットを自分が仲間になったのかも把握してないリーシャンにお願いして追い払ってもらい・・・そして今に至る。 分かっている、分かっているのだ。 今の自分が次の街へ行っても意味無いことくらいは分かっている。 しかし出木杉との差を見せ付けられた今、暢気にコトブキの街を見学する度胸はのび太には無かっのだ。 (全く出木杉め・・・もうバッジを手に入れてるなんて馬鹿かあいつは!) 何が馬鹿なのかは良く分からないが心の中で毒を吐くのび太。 それから数分間、出木杉に呪いをかけてみたが余りに虚しくなってきたので途中で止めた。 「ひとまず必死で走ったらお腹が空いたな・・・何か食べよう」 フラフラと近くにあったフレンドリーショップに立ち寄るのび太。 だが、現実は彼に更に追い討ちをかける 所持金260円 「どうぞ~!食品売り場はこちらです~!」 ポップコーン 1000円 やきそば 600円 ポケモンフード 100円 この胸に秘められし愛と闘志 Priceless 「・・・・・・」 「美味しいかい?ポケモンフードは」 のび太が口いっぱいにご飯を頬張るエムリットとリーシャンに問いかける。 「美味しいよね、良かった、うん」 そう言うのび太の顔は思いっきり老け込んでいた。 理由は単純・・・お腹が物凄く減っているのだ。 いっそポケモンフードを食ってやろうかとも考えたがジャイアン並みのレベルに堕ちたら終わりだと思い踏みとどまった。 (しかし、あの店のぼったくり具合はともかく、このままだと本当に餓死するな・・・何とかしてお金を集めないと) そう言っては見たものの彼の頭には良い案が浮かんでこない。 この世界でお金を手に入れるにはポケモンバトルをして勝つしかないのだ。 (だけどここに来る道のトレーナーも何か少し強そうだったし、もし勝負をしかけて負けたら・・・) 「やっぱ前の街でレベル上げしとけば良かったな」 後悔して見るがもう遅い。 (はぁ・・・誰か今の僕でも勝てそうな相手が現れてくれたら・・・) のび太が念じたその時。 「のび太さ~ん!」 「この声は・・・しずかちゃん!?」 一瞬空腹も忘れ素早く反応するのび太。 声のした方向を振り向くと彼が思いを寄せる少女――源しずかがジムからこちらに手を振っていた。 「のび太さん、こんにちわ!・・・顔色悪いけどどうかしたの?」 どう見ても空腹が原因です、本当にありがとうございました。 「いや、何でもないよ。それよりジムに挑戦してたの?」 ジムから出てきたという事はそれしかないだろう。 「ええ、綺麗でしょこのバッジ?」 彼女の手には出木杉に見せられたのと同じものが握られていた。 「うん、良かったね。しずかちゃん」 正直言ってしずかにも一歩負けている自分を殴りたくない衝動に襲われたがそれを必死で抑える。 「そういえばのび太さん、ドラちゃんが心配してたわよ?」 「え・・・僕を?」 突如ドラえもんの話題を振られて困惑する。 「何だか災難に巻き込まれている気がするとか・・・だけど、勘違いだったようね」 「そ、そうだね。ドラえもんも何言ってるんだか」 友人の素晴らしい予測能力に舌を巻いたのは内緒だ。 その後、暫く二人は他愛も無い話をしていた。 この世界に来て驚いた事、本物のポケモンについて、この世界の食べ物・・・ どうでもいい事だが憧れのオニャノコと話しているだけで彼の疲労感も随分薄れていた。 (あぁ、幸せだなぁ・・・) ぼんやりと幸福を噛み締めるのび太。 だが、そんなのび太の頭が突然電波を受信した。 (今の僕でも勝てる相手、それはしずかちゃんじゃないのか?) 普通に対戦したらまず勝てる相手では無いだろう。 だが、しずかはジム戦をしたばかりだ。 つまりリーシャン一匹でも十分勝機はある! (我ながらなんて完璧な計画なんだ!・・・だけど、何か卑怯なような・・・) 自分の良心がうずく。 そして、彼が最終的に出した答えは―― 「しずかちゃん、僕とバトルしない?」 ……色気より食い気、か。 「勝負は2VS2、道具禁止でいいわね?」 意外にもしずかはバトルにすんなり応じてくれた。 ……まぁここで断られたら物語が全く進まないから当然だけど。 (フヒヒ・・・しずかちゃんには悪いけどジム戦したばっかの相手なら僕が勝つに決まってる!) まさに外道。 「それじゃあ、まずは・・・頼むわスボミー!」 しずかのボールから現れた緑色のポケモンにのび太は何処か見覚えがあった。 「確かそのポケモンってロゼリアの進化前だよね?」 「ええ、事前情報でこの子を見てから絶対捕まえようと思ってたの!」 嬉しそうにしずかが話す。 だが、そんなしずかを見てのび太が心の中でガッツポーズをした。 (ロゼリアの進化前ということは草・毒タイプ、つまりエスパーの鴨だ!) 不思議な事に頭の悪い人間に限ってこういうゲームの知識はしっかりしていたりするものだ。 「それじゃあこっちも行くよ、まずは・・・リーシャン君に決めた!」 『まずは』も何も後の一匹は全く使い物にならないのだが。 「それじゃバトル開始だ!」 「連戦だけど頑張ってねスボミー」 いよいよバトルが始まった。 スボミーとリーシャン、可愛いポケモン同士が小さな火花を散らす・・・。 「悩みの種!」 先に動いたのはスボミーだった。 その頭の蕾から放たれた小さな種のようなものが弧を描きリーシャンの頭に付着する。 ――だが、リーシャンは特にダメージを受けていないようだった。 安心して今度はのび太が命令をする。 「リーシャン、念力だ!」 命令を聞いたリ-シャンが目を瞑る・・・すると、スボミーが突然苦しげな声を上げた。 どうやら弱点攻撃は確実にスボミーの体力を奪っているようだ。 (よし、相手はもう体力を消耗してるしこれならいける・・・?) そう勝利を確信したその瞬間、彼は信じられない光景を見た。 リーシャンが墜落した。 「え?え?リ-シャンどうしたんだ!」 突然、浮遊していた風鈴が墜ちたのを動揺するのび太。 ――その一瞬をしずかは見逃さなかった。 「スボミー、今の内に接近して」 その声とともにスボミーが墜落したリーシャンに一気に近づいてくる。 「まずい!浮遊するんだ」 このまま相手に接近させられるのは危ないと感じたのび太。 だが、リーシャンが必死に飛び跳ねようとしても浮遊する事はできない。 「何で飛べないんだ・・・」 訳が分からず混乱するのび太。 ――だがそうやって考え込んでしまう事こそポケモンバトルで最もやってはいけない事なのだ。 「さぁ、そのまま一気に攻撃よ!」 しずかの声で我に返ると、リーシャンがメガドレインによって体力を着々と奪われていた。 「・・・!くそっ、驚かすんだ!」 とっさにのび太が命令を下した。 リーシャンが自分の体を震わせ恐ろしく高い音を放つ。 それによって近くにいたスボミーが思わず怯む。 「そこからえっと念力ぃ!」 のび太が物凄く必死の形相で命令する だが、それが的確な判断というか運が良かったというか・・・。 怯んで碌に身構えていないスボミーに念力は見事に炸裂した。 ゲームで言う所の急所に当たった!という奴だろう。 「ありがとう、スボミー!ゆっくり休んでてね」 しずかが優しく言ってボールにポケモンを戻す。 「リ-シャン大丈夫かい?」 のび太が急いで問いかけるとリ-シャンが鈴の音を出す。 まだ戦える、というサインなのだろう。 「これで1VS2・・・私も本気を出さないと」 そうしずかは言っているがのび太は内心物凄く焦っていた。 (なんで浮遊ができないんだよ、しかも体力吸収されたし実質1VS1だしくぁwせdrftgyふじこlp;) もはや焦っていると言うよりご乱心だ。 「じゃあ2体目のポケモンを出すわね」 (頼む・・・弱くて体力が限りなく少ないポケモンを出してくれ!) だが、出てきたポケモンは彼の期待を思いっきり裏切ってくれた。 「ポッタイシ、行きなさい!」 「ぽっ・・・大使?」 梟のような顔をした可愛げの無いポケモン。 だが、その体の色や名前からして思い当たる物と言えば一つ・・・。 「ポッチャマの進化系か!」 「ええ・・・ジム戦の途中で進化したの」 (あの可愛らしいペンギンがこの梟顔になるなんて進化は恐ろしいな・・・) しみじみと思うのび太。 だが、そんな事を戦いの最中に考えている暇は無かった。 「ポッタイシ、泡攻撃!」 「わわっ・・・念力!」 こちらに向かってくる大量の泡がリーシャンに当たる直前で静止した。 (危ない危ない、もう少しで泡まみれになる所だった・・・、!) 不意にその泡を見たのび太の頭にある作戦が浮かんできた。 (これは・・・いけるかも知れない!) 「ポッタイシ、突く!」 しずかの命令で嘴を前に突き出しながらこちらに向かってくるポッタイシ。 ――今がチャンスだ。 「その泡を相手にお返ししてやれぇ!」 「な、なんですって!?」 空中で静止していた泡がいきなりポッタイシに襲い掛かった。 頭を前のめりにしていた事もあり、その梟顔が大量の泡で埋め尽くされる。 「ふふふ、目が見えなきゃ何もできない・・・リーシャン巻きついてやれ!」 相手の視界を閉ざしてその間に拘束技をかけ後は念力で体力を奪い続ける。 (我ながら完璧な作戦じゃないか!やっぱ伝説のポケモンに認められた者の真の力って奴がここで――) そう自画自賛していた矢先。 「水遊びよ」 「え?」 一瞬にしてポッタイシの泡が洗い流される・・・そして 「メタルクロー!」 ポッタイシの懐に入り込む寸前だったリ-シャンが硬化した爪で激しく吹き飛ばされた。 丸い体が宙に浮き、地面に叩きつけられる。 「リーシャン!」 急いで駆け寄るとリ-シャンは目を回して完全にダウンしていた。 「・・・戻ってくれ、リ-シャン」 苦い顔でボールの開閉スイッチを押す。 「さぁ、これで1対1ね!」 これからが本番といったような口ぶりだ。 そしてのび太が出すポケモンは勿論・・・ 「もうヤケだぁぁぁぁぁぁ!行ってこいエムリット!」 「・・・・・・」 「・・・・・・」 「のび太さん・・・まさかそのエムリット・・・」 「・・・・・・何も言わないで下さい」 こうして彼の卑怯な作戦はバトルに負けた上しずかに全てを説明しなければならないというクソミソな結果に終わったのであった。 「つまり僕のエムリットは眠るしか使えなくてお金も無くて・・・まぁそういう訳だよ」 かなり投げやりに今の自分の状況を説明するのび太。。 そしてそんなのび太をしずかはただ何も言わず見ている。 「あ、賞金払って無かったね。はい・・・それじゃあ」 なけなしのお金をしずかに差し出して足早に去ろうとするのび太。 もう何というか余りにも自分が惨めで情けなさすぎてこの場から消えてしまいたかったのだ。 「・・・待って!のび太さん」 「ごめん、しずかちゃん賞金は悪いけど本当にあれだけしかないんだ・・・って何してるの?」 振り返って見ると何故かしずかが自分のリュックの中をごそごそと漁っていた。 「ちょっと待ってて・・・あったわ!」 そう言ってリュックから何かを取り出し、のび太に押し付けた。 「のび太さん、これ持っていって。私には必要の無い物だから」 そう言い残ししずかは去っていった。 「一体何なんだろ?」 手渡されたCDのような物をよく調べてみる。 「技・・・マシン・・・1・・・0・・・」 それから30分ほど彼は未来の婚約者に感謝の念を唱え続けるのだった。 クロガネジム認定トレーナー 出木杉、ジャイアン、スネ夫、ドラえもん、しずか、のび犬 「う~ん……こうして見るとやっぱ達成感ってのが湧いてくるなぁ」 ジムの入り口の石像に刻まれた自分の名を見ながらのび太は勝利の余韻に浸っていた。 初めてのジム戦はかなり呆気ないものだった。 バトルルールは2VS2のシングルバトルだったが彼は一匹だけでヒョウタの持ちポケ2体を瞬殺してしまったのだ。 最もその理由の9割と1割はしずかに渡された技マシン10なのだが。 「目覚めるパワー……うぅ、神様仏様しずか様だ」 改めてしずかに感謝の念を唱え続けるのび太。 それを止めるきっかけを作ったのは彼の腹だった。 「そういえば、まだご飯食べてないんだった……ポケモンセンターの食堂にでも行こう」 お腹を抱えてジムを去ろうとしたそのとき。 「あっ、ちょっと待った!」 後ろからのび太を呼び止めてきた相手はさっきフルボッコにしたばかりのヒョウタだ。 「なんですか?ジムバッジならもう貰いましたけど……」 「いや、実はこれを渡すのを忘れていてね、ほらっ」 ヒョウタが渡してきたのは茶色のCDのようなものだった。 「技マシンですか?」 受け取った後、のび太が尋ねる。 そしてその問いにヒョウタが自慢げに答えた。 「ただの技マシンでは無い、これはこの街の必需品でもある秘伝マシン『岩砕き』さ!」 「秘伝マシン……こんなのジムリーダーがくれるんですか?」 のび太の疑問はある意味当然だった。 今までプレイしてきたポケモンでは秘伝マシンは街の住人などが渡してくれたりするものだ。 少なくともジムリーダーから勝って渡されるものではない。 すると、ヒョウタから思いも寄らぬ言葉が飛び出した。 「実を言うと数日前に突然ポケモン連盟からジム戦の勝者に配布するよう言われてね……まぁ君の役に立つと思うよ」 (数日前か……なんか随分都合がいいなぁ) そう思いながらも秘伝マシンを受け取る。 今すぐ誰かに覚えさせようとも思ったが今はお腹を満たすのが先決だ。 そう思い秘伝マシンをバッグの奥深くに仕舞い込んだのび太。 「それじゃあ僕はこれで失礼しま~す!」 「あぁ、ただ忠告しとくが誰か覚えるかくらい確認した方が――」 ヒョウタの言葉も聞かず急いでポケモンセンターのレストランに駆け込んだのび太。 ……そして。 「――なんで誰も覚えないんだよ~!」 コトブキシティとソノオタウンの通過点となる荒れた抜け道。 その中で間抜けな声が反響する事となるのだった。 「はぁ……そりゃあリーシャンは覚えないとは思ってたけどまさかエムリットまで駄目なんて……」 ぼやきながら目の前に立ち並ぶ巨大な岩を見つめる。 その岩の大きさ、配置から考えて小柄なのび太でも先へ進むのは不可能だろう。 ――クロガネを出てからここまでの道のりは限りなく順調だった。 エムリットは目覚めるパワーのお陰でかなり戦えるようになったしリーシャンのLvも上がってきた。 ここに来てからどうしようもなかった流れが変わってきたとのび太自身も感じてきた矢先にこれである。 「まさかここに来て誰も岩砕きを覚えないなんて……全く少しは空気読んで欲しいよ」 愚痴をこぼしながら冷たい岩場にごろんと寝転ぶのび太。 こんな洞窟でもだらけられるのはある種の才能だろう。 「わざわざ引き返す気も起きないし、少し眠ろう……そしたらいい考え……ん?」 完全に寝る体勢に入ろうとしたその時、のび太が不意に上を見上げた。 そこには――二つの目玉が彼の顔を覗き込んでいた! 「くぁwせdrftgyふじこlp;」 日本語でおkと言いたくなる言葉を発しながら慌てて起き上がる。 「はぁ……はぁ……何だお前はぁ!」 まだ頭が混乱している中、ようやくまともな言葉を発したのび太。 だが、改めて『それ』を見た途端、のび太は思いっきり気の抜けた表情になった。 「な、なんだ……ただのコダックじゃないか!」 コダック あひるポケモン 不思議な力を持っているが使ったときの記憶が無いのでいつも首を傾げている 図鑑を見ながら怒った様に言うのび太。 改めて全体像を見てみるとこの間抜け顔に一瞬でも驚かせたのかと馬鹿馬鹿しく思えてくる。 「野生のポケモンだよな、僕に何か用?」 尋ねてみるがコダックは何の反応も示さない。 ただその間抜けな顔をしながら首をかしげるだけだ。 「バトルしたいわけでもなさそうだし……用が無いならどっか行けよ」 追い払おうとしたがやはり動じない。 「はぁ、少しは反応してよ……ん?」 ここでのび太の頭にある事が頭をよぎった。 「君、そこでちょっと動かないでね……」 そう言いながらコダックに近づく。 そしてバッグから何かを取り出した。 「えっと、ここをこうしてっと……どうだぁ!」 『おめでとう!コダックは新しく岩砕きを覚えた!』 何処からとも無く聞こえて来た声が成功を伝えた。 「よし……ねぇ、君。ちょっとあそこの岩の前まで行ってくれない?」 駄目元で頼んでみる。 だが今度は意外な程従順にてくてくと岩の前まで歩き出した。 ――ここまで来たら命令するしかない。 「コダック……岩砕きだぁ!」 言ったとほぼ同時に岩が砕け散る快音が鳴り響いた。 「やったぁ!これで先へ進めるぞ!」 よほど嬉しいのか小躍りするのび太。 と、不意にまたコダックと目が合った。 相変わらず何も考えていなさそうな表情でのび太を見つめている。 だが、今ののび太には初めてコダックを見た時と全く違う感情が芽生えていた。 「……なぁ、コダック僕達について来ないかい?」 「ぐわっ」 こうしてまた新たな手持ちを加えたのび太は意気揚々と荒れた抜け道を出るのであった。 ~たにまの発電所前~ 「狸さん、頑張ってね!」 「だから僕は猫……まぁいいや、ドンと任せてよ!」 (勢いであんな事を言ってしまったけど大丈夫だろうか……) 発電所の周りをうろうろしながらドラえもんは考え込んでいた。 今まで順調に旅を進めてきたドラえもんだったが突然現れたようじょの頼みでこんなイベントに巻き込まれてしまったのだ。 その幼女が言うにはギンガ団に乗っ取られた発電所から父親を助け出してほしいと言うのだ。 「そんな酷い輩は当然許せないけど……まずどうやって潜入するか」 研究所の入り口前では怪しい服装の男二人が立っているし、易々と入ることはできないだろう。 「できればあそこからは入りたくないけど他に入り口は……あっー!」 突然、ドラえもんが声にならない声を上げた。 そしてポカポカと自分の頭を叩き出す。 「馬鹿だなぁ、僕は。通り抜けフープを使えばいいんだ!」 何で最初に気がつかなかったのかといった表情をしながらポケットに手を伸ばすドラえもん。 ――だが、彼の手はポケットに触れる寸前で静止した。 「はぁ……そうだった。確かポケットはマジックセメントで使えなくしたんだ」 この世界に入る前は快く了承したものの、やはり秘密道具が使えないのも困り物だ。 まぁだからこそ出木杉の判断は正しかったのかもしれないが。 「さて、結局道具を使うという案は潰れたしやっぱり突撃するしか……だけど一人だけじゃ心細いし……」 ふと、のび太の顔が脳裏を掠める。 「まぁ、のび太くんに期待するのは止すとして誰か来ないかな……ん?」 突然ドラえもんがハクタイの森の方向を凝視し出した。 こちらにゆっくりと近づいてくるあの人影は―― 「ジャイアンじゃないか!」 オレンジ色の服、大柄な体型、どう見てもジャイアン以外に間違えようが無かった。 「お~いジャイア~ン!」 嬉しそうに共に旅立った仲間に駆け寄るドラえもん。 勿論、理由は発電所の突入を手伝ってもらいたいからだ。 「ジャイアン丁度良かったよ、実はこれからあの研究所にね――」 「……」 「それでその女の子がさぁ――」 「……魔だ」 「だから突撃をしようと――ってジャイアン聞いてるの――」 「邪魔だっつってんだろうがぁ!」 「ひでぶっ!」 次の瞬間、ドラえもんは地面に思いっきり叩きつけられていた。 「俺様の邪魔をする奴はみんなこうなるんだ!覚えときやがれ!」 そうはき捨ててジャイアンは再びソノオに向けて歩き出した。 ――そして残された青狸は。 「こ、こういうのはのび太君の担当だろ、常識的に考えて……ぐふっ」 気絶した。 突如ドラえもんに殴りかかったジャイアン。 完全にノックアウトされてしまったドラえもん。 そしてジム戦を華麗に省略されたのび太。 色々と謎を残しながら物語は後半へ続く。 次へ
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ギリシア神話 パリス(Paris) 美貌のトロイア王子。 プリアモス?王とヘカベの子。 アレクサンドロスともよばれる。 将来トロイアの滅亡をもたらすと予言されたため、生後まもなくイダ山中に置き去りにされ、羊飼いにそだてられた。 羊の番をしていたときに、ヘラ、アテナ、アフロディテの3人の女神のうち、誰がもっとも美しいかをきめる審判の場にであい、判定をゆだねられる。 女神たちはそれぞれにパリスを買収しようとして、ヘラはヨーロッパとアジアの支配者の地位を、アテナはギリシアとの戦いでのトロイアの勝利を、そしてアフロディテは世界一の美女をあたえると約束した。 彼にはニンフのオイノネという妻がいたにもかかわらず、アフロディテを一番の美女とした。 パリスがメネラオスの隙をみてヘレネを略奪したことから、トロイア戦争がおきた。 この判定に怒ったヘラとアテナはトロイアの敵にまわった。 トロイアがギリシアに包囲されて10年目、パリスはメネラオスと一騎討ちをする。 アフロディテは劣勢のパリスを助け、雲に隠してトロイア城内へはこんだ。 トロイア陥落前にパリスは、ギリシアの名射手フィロクテテスの矢で瀕死の重傷をおう。 彼は魔法の治療法を知っているオイノネの元へ帰るが、治療を拒否されて死ぬ。これを後悔したオイノネも後を追って自殺した。
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No.255 ステータス 基本情報 隠しステータス サーヴァント属性&特性・バトル補正値 能力値 宝具 保有スキル Skill1:太陽神の眼(偽) B+ Skill2:男神の寵愛 B Skill3:不和呼びし黄金の林檎 EX 開放条件 クラススキル アペンドスキル Skill1:追撃技巧向上 Skill2:魔力装填 Skill3:対ライダー攻撃適性 育成 霊基再臨 スキル強化 アペンドスキル強化 絆レベル 性能 プロフィール イラストレーター・声優 キャラクター詳細 パラメーター 設定 ボイス 幕間の物語 入手方法 その他 コメント ステータス 基本情報 No.255 真名 パリス Class アーチャー Rare 2 Cost 4 コマンドカード 能力値 Lv. 1 霊基再臨 聖杯転臨 Quick Arts Buster HP 1474 7834 2 2 1 ATK 1157 6523 隠しステータス サーヴァント属性&特性・バトル補正値 ▼表示/非表示 隠しステータス 相性 地 属性 方針 性格 性別 宝具 単体Q 成長 凹型 中立 中庸 男 スター発生率 8.0 ヒット数 Q A B EX 宝具 スター集中度 153 3 4 3 4 5 DR(*1) 30.3 N/A(*2) 0.43 N/D(*3) 3.00 特性 サーヴァント / 人型 / 愛する者 / アルゴー号ゆかりの者 / ギリシャ神話系男性 / 子供のサーヴァント 能力値 ▼表示/非表示 スライダー挿入 HP ATK 総合値 ATK クラス補正 総合値 クラス補正 Lv. 1 霊基再臨 聖杯転臨 宝具 トロイア・ヴェロス輝かしき終天の一矢 Card ランク 種別 効果 1 2 3 4 5 Quick A 対人宝具 自身に無敵貫通状態を付与(1T) + 敵単体に超強力な攻撃[Lv] Quick(x0.8) 1200 1600 1800 1900 2000 &〔急所判明〕状態特攻 OC 特攻威力アップ Quick(x0.8) 150 162.5 175 187.5 200 保有スキル Skill1:太陽神の眼(偽) B+ 402,B+ CT 効果 Lv.1 Lv.2 Lv.3 Lv.4 Lv.5 Lv.6 Lv.7 Lv.8 Lv.9 Lv.10 7 自身に回避状態を付与(1回・1T) +敵単体のクリティカル発生率をダウン[Lv](1T) 10 12 14 16 18 20 22 24 26 30 &強化状態を解除 &解除に成功した場合、〔急所判明〕状態を付与(3T) 確率500% Skill2:男神の寵愛 B 328,B CT 効果 Lv.1 Lv.2 Lv.3 Lv.4 Lv.5 Lv.6 Lv.7 Lv.8 Lv.9 Lv.10 7 自身の攻撃力をアップ[Lv](1T) 20 22 24 26 28 30 32 34 36 40 &防御力をアップ[Lv](3T) 10 11 12 13 14 15 16 17 18 20 &弱体耐性をアップ(3T) 50 Skill3:不和呼びし黄金の林檎 EX 601,EX CT 効果 Lv.1 Lv.2 Lv.3 Lv.4 Lv.5 Lv.6 Lv.7 Lv.8 Lv.9 Lv.10 7 自身のNPを増やす[Lv] 10 11 12 13 14 15 16 17 18 20 &HPを回復[Lv] 1000 1100 1200 1300 1400 1500 1600 1700 1800 2000 開放条件 初期 霊基再臨を1段階突破する 霊基再臨を3段階突破する クラススキル 100,B 対魔力 自身の弱体耐性をアップ 17.5 101,EX 単独行動 自身のクリティカル威力をアップ 12 アペンドスキル Skill1:追撃技巧向上 301 効果 Lv.1 Lv.2 Lv.3 Lv.4 Lv.5 Lv.6 Lv.7 Lv.8 Lv.9 Lv.10 自身のExtra Attackカードの性能をアップする[Lv] 30 32 34 36 38 40 42 44 46 50 Skill2:魔力装填 601 効果 Lv.1 Lv.2 Lv.3 Lv.4 Lv.5 Lv.6 Lv.7 Lv.8 Lv.9 Lv.10 自身のNPをチャージした状態でバトルを開始する[Lv] 10 11 12 13 14 15 16 17 18 20 Skill3:対ライダー攻撃適性 300 効果 Lv.1 Lv.2 Lv.3 Lv.4 Lv.5 Lv.6 Lv.7 Lv.8 Lv.9 Lv.10 自身の〔ライダー〕クラスに対する攻撃力をアップする[Lv] 20 21 22 23 24 25 26 27 28 30 育成 霊基再臨 段階 QP 再臨用素材 1段階 QP,1万 アーチャーピース,x3 2段階 QP,4万 アーチャーピース,x6 世界樹の種,x5 3段階 QP,15万 アーチャーモニュメント,x3 万死の毒針,x12 混沌の爪,x2 4段階 QP,45万 アーチャーモニュメント,x6 混沌の爪,x3 精霊根,x3 + 再臨素材/聖杯転臨合計 合計 合計QP 合計再臨用素材 霊基再臨 QP,66万 アーチャーピース,x9 世界樹の種,x5 アーチャーモニュメント,x9 万死の毒針,x12 混沌の爪,x5 精霊根,x3 聖杯転臨 QP,3740万 聖杯,x10 聖杯転臨Lv.100-120 QP,9000万 聖杯,x10 cn_255,x300,サーヴァントコイン スキル強化 レベル変動 QP 強化素材 レベル変動 QP 強化素材 Lv1→Lv2 QP,2万 弓の輝石,x3 Lv2→Lv3 QP,4万 弓の輝石,x6 Lv3→Lv4 QP,12万 弓の魔石,x3 Lv4→Lv5 QP,16万 弓の魔石,x6 万死の毒針,x6 Lv5→Lv6 QP,40万 弓の秘石,x3 万死の毒針,x12 Lv6→Lv7 QP,50万 弓の秘石,x6 世界樹の種,x3 Lv7→Lv8 QP,100万 世界樹の種,x6 原初の産毛,x2 Lv8→Lv9 QP,120万 原初の産毛,x6 禍罪の矢尻,x12 Lv9→Lv10 QP,200万 伝承結晶,x1 + 強化素材合計 合計 合計QP 合計強化素材 x1 QP,544万 弓の輝石,x9 弓の魔石,x9 万死の毒針,x18 弓の秘石,x9 世界樹の種,x9 原初の産毛,x8 禍罪の矢尻,x12 伝承結晶,x1 x3 QP,1632万 弓の輝石,x27 弓の魔石,x27 万死の毒針,x54 弓の秘石,x27 世界樹の種,x27 原初の産毛,x24 禍罪の矢尻,x36 伝承結晶,x3 アペンドスキル強化 レベル変動 QP 強化素材 レベル変動 QP 強化素材 スキル解放 cn_255,x120,サーヴァントコイン Lv1→Lv2 QP,2万 弓の輝石,x3 Lv2→Lv3 QP,4万 弓の輝石,x6 Lv3→Lv4 QP,12万 弓の魔石,x3 Lv4→Lv5 QP,16万 弓の魔石,x6 混沌の爪,x2 Lv5→Lv6 QP,40万 弓の秘石,x3 混沌の爪,x3 Lv6→Lv7 QP,50万 弓の秘石,x6 精霊根,x1 Lv7→Lv8 QP,100万 精霊根,x2 閑古鈴,x3 Lv8→Lv9 QP,120万 閑古鈴,x9 赦免の小鐘,x36 Lv9→Lv10 QP,200万 伝承結晶,x1 + 強化素材合計 合計 合計QP 合計強化素材 x1 QP,544万 cn_255,x120,サーヴァントコイン 弓の輝石,x9 弓の魔石,x9 弓の秘石,x9 赦免の小鐘,x36 閑古鈴,x12 混沌の爪,x5 精霊根,x3 伝承結晶,x1 x3 QP,1632万 cn_255,x360,サーヴァントコイン 弓の輝石,x27 弓の魔石,x27 弓の秘石,x27 赦免の小鐘,x108 閑古鈴,x36 混沌の爪,x15 精霊根,x9 伝承結晶,x3 絆レベル ▼表示/非表示 絆ポイント サーヴァントコイン 到達報酬 累計 Next 累計数 獲得数 Lv.0 0 1,500 0 0 Lv.1 1,500 2,250 5 5 Lv.2 3,750 3,000 10 5 Lv.3 6,750 3,750 15 5 Lv.4 10,500 4,500 20 5 Lv.5 15,000 181,000 25 5 Lv.6 196,000 204,000 30 5 黄金の果実 x1 Lv.7 400,000 217,000 40 10 黄金の果実 x1 Lv.8 617,000 248,000 50 10 聖晶石 x1 Lv.9 865,000 315,000 60 10 聖晶石 x1 Lv.10 1,180,000 1,090,000 80 20 絆礼装 Lv.11 2,270,000 1,230,000 100 20 聖晶石 x30 Lv.12 3,500,000 1,360,000 120 20 聖晶石 x30 Lv.13 4,860,000 1,500,000 140 20 聖晶石 x30 Lv.14 6,360,000 1,640,000 160 20 聖晶石 x30 Lv.15 8,000,000 - 180 20 聖晶石 x30 + 礼装画像&効果 (ネタバレ注意) No.1083 ★★★★SR 熟慮すべし COST 9 304 パリス(アーチャー)装備時のみ、自身がフィールドにいる間、味方全体 控え含む のQuickカード性能をアップ[ 10 %]&パリス(アーチャー)装備時のみ、自身がフィールドにいる間、クリティカル威力をアップ[ 15 %] HP 100 ATK 100 性能 [編集] 4周年記念で追加されたフレンドポイント召喚サーヴァントの1騎。☆2アーチャー。 ステータスはATK寄り型。同レア帯ではATKは平均より高め、HPは低め。 カード構成はA2Q2+Q単体宝具。Hit数はB・Q3、A・EX4、宝具5hit。 AのHit数が多いためNP効率は低め。全体的にHit数が多く、スター効率は良好。 クラススキルは「対魔力 B」「単独行動 EX」。 属性は秩序・善・地。見た目や声優から勘違いしやすいが、性別はれっきとした男性。 〔愛する者〕〔アルゴー号ゆかりの者〕〔ギリシャ神話系男性〕〔子供〕特性を持つ。 スキル 【スキル1】太陽神の眼(偽) CT 7-5 回避状態(1回・1T)を獲得して、敵単体にクリティカル発生率ダウン(1T)を付与、強化解除を行い、さらに強化解除に成功した時は〔急所判明〕状態を付与する。 回避状態、クリティカル発生率ダウンは効果回数・時間が短いのがネックだが事故を減らすことが出来る。 さらに強化解除を行うことが出来る点が優秀。低レアでは貴重な強化解除スキルを持っているサーヴァントである。 (他に☆2でスキルでファントム・オブ・ジ・オペラ(強化後)、☆3ではスキルでアレキサンダー、宝具でディルムッド・オディナ、メディアがいる) この強化解除に成功した時は〔急所判明〕状態を付与する。失敗するのは、敵がバフを持っていない時、強化解除不可能なバフのみ持っている時、強化解除耐性を持っている時となる。 〔急所判明〕状態は弱体状態なので弱体解除や弱体無効の対象となるが、【解除不可】な弱体無効でもなければ防がれず、付与確率は500%なので弱体耐性でも防がれない。 ▼敵に強化状態を付与できるサーヴァント Class Name Skill 効果 槍 清姫〔ランサー〕 恋の追跡者 A 敵単体の防御力をダウン[Lv](3T) 確率500% &攻撃力をアップ(3T)【デメリット】 狂 清姫 ストーキング B 敵単体の防御力をダウン[Lv](3T) 確率500% &攻撃力をアップ(3T)【デメリット】 【スキル2】男神の寵愛 B CT 7-5 1Tの攻撃力アップ、3Tの防御力アップと弱体耐性アップを得るスキル。 オリオンの「女神の寵愛」と対となる効果になっており、持続時間・効果の大小が逆になっている。 CTが短く、攻防両面を補えるが、攻撃力アップが1Tのみなので宝具のタイミングにできるだけ合わせたい。 弱体耐性も非常に高く、「対魔力」と合わせてLvを問わず67.5%と非常に高い耐性を持つ。 【スキル3】不和呼びし黄金の林檎 EX CT 7-5 自身のNP獲得、HP回復するスキル。 アーラシュの「弓矢作成」のCTと効果を一回り小さくした効果になっている。 耐久性を補って、宝具に繋げやすくする優秀なスキル。 Lv10でカレイドスコープから即時宝具を撃てる。 宝具「 輝かしき終天の一矢 (トロイア・ヴェロス)」 Quick属性の単体攻撃宝具。 無敵貫通状態(1T)を付与してから〔急所判明〕状態特攻(OC依存)の攻撃を行う。 ロビンフッドのような敵を問わず自己完結型特攻ができるのが魅力だが、弱体耐性などで防がれないのが長所で、敵のバフを経由する必要があるのが短所。 プロフィール イラストレーター・声優 ILLUST 輪くすさが CV 寺崎裕香 キャラクター詳細 九偉人にしてトロイアの英雄ヘクトール、 その弟がパリスであり、彼がメネラオス王から ヘレネを奪い去ったことにより(女神に約束 されていたとはいえ)、トロイア戦争が始まった。 ヘクトールと共に奮戦し、ヘクトール亡き後も アキレウスを討つなどの活躍を見せた。 パラメーター 筋力 D 耐久 C 敏捷 B 魔力 B+ 幸運 A 宝具 A 設定 + アンロック条件:絆レベルを 1 にすると開放 身長/体重:145cm・38kg 出典:トロイア戦争 地域:ギリシャ 属性:中立・中庸 性別:男性 肉体面での全盛期ではないがアポロンが勝手に「この時期のパリスちゃんが一番輝いていた」と変更した。 + アンロック条件:絆レベルを 2 にすると開放 トロイアの王プリアモスの息子として生まれたパリスは予言者の「近く生まれてくる子供はトロイアを破滅に導くだろう」という予言により、イーデー山の頂上に捨てられた。 ところが赤ん坊は雌熊の乳によって生き延びており、それを見たアゲラオス(王の命令によってパリスを捨てた男)は自分の子供と一緒に育てることにした。 なお、パリスはずだ袋の意味であり、山から連れ帰る際にずだ袋に入れられていた経緯からとされている。 + アンロック条件:絆レベルを 3 にすると開放 非の打ち所のない美少年に育ったパリスは、ある日アテナ、アフロディーテ、ヘラという三人の女神で一番美しいものは誰か、という審判(ジャッジ)を任されることになった。 ヘラは王位と富貴を、アテナは勝利と美貌を与えると告げたが、アフロディーテはギリシャ最高の美女ヘレネを与えるとし、パリスはアフロディーテを選んだ。 だが、ヘレネは既にメネラオスの妻であり、必然的にパリスは彼からヘレネを奪う形となった。 そしてかつてヘレネの夫の座を巡って争った男たちは、ヘレネが奪われた際は協力して事に当たる、という誓約を立てていた。 最早争いは不可避であり、トロイアはギリシャ連合軍との戦争に陥った。 後に言うところのトロイア戦争の始まりである。 + アンロック条件:絆レベルを 4 にすると開放 ○単独行動:EX 本人の単独行動スキルは存在しないが、 守護霊みたいなアポロンは勝手に動いてくれる。 ○男神の寵愛:B アポロンからの寵愛を一身に受けている。 割と迷惑であるが、パリスはそれなりに嬉しい。 女神の寵愛とほぼ同じスキル。 呪いの度合いも似たようなもの。 + アンロック条件:絆レベルを 5 にすると開放 『輝かしき終天の一矢』 ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:1~10 最大捕捉:1人 トロイア・ヴェロス。 太陽神アポロンの力を借りて放つ、渾身の一矢。 如何なる障害をも乗り越え、敵の急所に必ずヒットする。 急所が有名な英雄キラー。アキレウスだけでなく、弱点さえ知れば竜の血で身を固めたジークフリートなども倒すことが可能かもしれない。 しかしその為には前提として敵の急所を知らなければならない上に、相手の敏捷、幸運、魔力のランクなどにも左右される。 『不和呼びし黄金の林檎』 ランク:EX 種別:対人宝具 レンジ:0 最大捕捉:1人 ディスティヒア・ミリャ。不幸のリンゴ。 神々の力が宿った不和をもたらすリンゴ。 最も美しい女神に対して贈られるはずだったこのリンゴは、トロイア戦争を引き起こした。 リンゴ自体に破壊力はないが、結果として敵味方関係なく莫大な破壊を引き起こす、という非常に厄介な代物。 抵抗には幸運や精神耐性などが重要視される。 『FGO』では基本的に使用されない。 + アンロック条件:英雄かくあるべし、と少年は思うをクリアおよび絆Lv.5で開放 純粋、無邪気、勇敢、どれも肯定的に捉えられる人間の側面だが、それだけに性質が悪いと口さがない者は言う。 良くも悪くも真っ直ぐな彼は、ヘレネが不幸な結婚生活を送っていると知るや否や、彼女を強奪した。神に唆された、という一面もあるがこれはこれで正義の行動であったのだ。 兄ヘクトールは弟パリスの行動が厄介なトラブルになる、と知ってはいたもののそれを止めることはなかった。 何が理由になるにせよ、戦争というのはいつしか起こるべくして起こるものであり、互いのプライドが懸かっている以上、譲歩する余地はないと理解していたからだ。 パリスはトロイア戦争によって後悔と失意の結末を迎えた。 だが、召喚の度にやさぐれることなく愚直に戦いに挑む彼は、ある意味でひたむきであるといえよう。 ただし、パリスと一緒にやってくるアポロンには注意しておくべきだ。彼はパリスの保全を第一に考え、それ以外のことはマスターであっても特に考慮しない。 ボイス [編集] + セリフ一覧 Grand summon 召喚 「は、はい! アーチャー、パリス。 アポロン様ともども召喚されました! 未熟ですが、一生懸命がんばります!」 Synthesis レベルアップ 「レベルアップです! やりました!」 霊基再臨 1 「着替え着替え…… そしてアポロン様も増えました、お手玉できますね」 2 「あともう一歩ですね。僕も頑張ります!」 3 「ふ、増えました! もこもこのふわふわですね! アポロン様も嬉しくて僕も嬉しいです!」 4 「アポロン様が増えすぎちゃいました…… でもこれはこれで、もこもこ王国っぽくて良いですよね。 マスターも一緒にいかがでしょう、とても気持ちいいですよ」 Battle 開始 1 「が、頑張ります! あの、どうかよろしくお願いします!」 2 「えーと、敵の皆さんもどうかよろしくお願いします! パリスです!」 スキル 1 「メェ」 2 「アポロン様!」 コマンドカード 1 「はい!」 2 「分かりました!」 3 「頑張ります!」 宝具カード 「射出準備! レディー……!」 アタック 1 「えいえいえい!」 2 「そおれ!」 3 「どっせーい!」 エクストラアタック 「発射します! よろしくお願いしまーす!」 宝具 「システム・アポロン起動! トロイアス・バレル、チェック! サンライトオーバー! 3、2、1! 『 輝かしき終天の一矢 (トロイア・ヴェロス)』発射!」 ダメージ 1 「くううぅ!」 2 「あいて!」 3 「あいて」 戦闘不能 1 「ここまで…… ヘクトール兄さん、お任せします」 2 「トロイアの皆さん…… あとは……」 勝利 1 「やったあ! やりました! 皆さん! ありがとうございます!」 2 「終わりました! マスター、どうでしたか?」 My room 会話 1 「マスター、そろそろ旅立ちましょう! 海も大地も! 僕たちを待っていますよ!」 2 「はい! マスターが主です! 僕もサーヴァントとして頑張りますね!」 3 「誰かに仕えることは慣れています。ただ、この若さなので、もしかしたらお役に立てないかもです」 4 「ヘクトール兄さん! 良かった、元気そうで! 会いたいという願いが叶っちゃうなんて、 カルデアは正に奇跡の場所ですね!」(ヘクトール 所属) 5 「アキレウス……! えっとその、踵の件はごめんなさ……え? 謝らなくていい? その顔を見ていると気が抜ける? し、失礼ですね! 僕の顔を見て、ちゃんと戦意を掻き立ててくださいよ! ほら! ほらぁ!」(アキレウス 所属) 6 「アルテミス……様? アポロン様が怯えていらっしゃるので、どうやら正真正銘のアルテミス様のようですけど……ギャップが……すごいですね……」(オリオン 所属) 7 「ペンテシレイアさん!? 仮面で見たことなかったのですが、素顔はこんなに…………かっこよかったんですね! 憧れます!」(エルドラドのバーサーカー 所属) 8 「オリオンさん! 会えて光栄です! え、僕に姉がいるか、ですか? 妹なら二人いますけど。うわ、すごく興味なさそう」(超人オリオン 所属) 好きなこと 「日向ぼっこ、大好きですね! マスターもご一緒にいかがですか?」 嫌いなこと 「乱暴は嫌いですね。あ、でも戦いから逃げるほど臆病ではないですよ。 やるべきことは理解しています」 聖杯について 「聖杯ですか。うーん…… トロイア戦争で、何をどうすれば勝てたのかな……」 絆 Lv.1 「はい、マスター、お呼びですか?」 Lv.2 「マスターマスター、頭を撫でてくれますか? ほおう…… やはりヘクトール兄さんとは感触が違いますねえ」 Lv.3 「マスター、僕のような未熟者を相手にしていて本当に大丈夫なんですか? 僕はとても嬉しいですけれど」 Lv.4 「えへへっ、マスターが楽しそうなら僕も嬉しいです! ただ、どうしてか心がふわふわして落ち着かないんですよね」 Lv.5 「僕は相変わらず弱いままですけど、それでも僕と一緒に戦ってくれてありがとうございます! 心からの敬意と……それから……えっと、それから…… はい! 好きです! どうかずっとお傍にいさせてくださいね!」 Lv.5(第3再臨後) 「トロイア戦争において、ほとんどの人は僕のことを間違っていると言いました。 でもヘクトール兄さんだけは僕を正しいと言ってくれたんです。 いつもは邪険にされますけど、僕が兄さんを大好きなのはそういうところです」 イベント開催中 「マスター! イベントですよ、イベント! 一緒に頑張りましょう!」 誕生日 「♪Happybirthdayマスター Happybirthdayマスター Happybirthday dear マスター ふふ、おめでとうございます!」 幕間の物語 [部分編集] 入手方法 [部分編集] フレンドポイント召喚(2019/8/4~) その他 [部分編集] 謳い文句は「いつもニコニコ太陽のような美少年!パリス、がんばります!(両手を握りしめる)」 コメント 一般,性能議論,召喚報告(共通) 裏剣豪のアキレウス戦に連れて行ったら宝具で確率回避無視してトドメさしてくれました - 名無しさん (2019-08-29 21 22 02) 踵ぶち抜いてくるのは逸話の再現かな? - 名無しさん (2019-10-07 23 08 57) 来年は水着パリスちゃんありますか? - 名無しさん (2019-09-14 12 22 20) 「ヒストリエ」のヘロドトスによると「誰よりも狡猾な王」オデュッセウスと対比されて「愚かな王子」パリス扱いされてるんですけど愚かだったんですか? - 名無しさん (2019-09-28 05 18 58) 亀だけどトロイアが滅ぶ根本原因なので何言われても否定しきれないところはある。 - 名無しさん (2019-10-02 09 44 59) 今ちょうど兄の方の解説漫画始まったからそれとそれの感想とか見てみるとよく分かるけど、かなりのクズだよ、パリス。クズ扱いを避けるために子供の姿で来たクズ精神とか言われても、パリスだしなぁとか言われるくらいの。 - 名無しさん (2019-10-08 08 28 37) 一部のバカや無責任な奴のせいで真面目な奴や大勢の兵士が割を食う話だからな、トロイア戦争。まぁ大体の戦争がそうっちゃそうだけど - 名無しさん (2019-10-08 10 56 25) パリスはクソ野郎だけどオデュッセウスが神に敵視されながら生き残ったすごいヤツってのもあるかな。滅んだ元凶とはいえNTR自体は神話じゃ珍しくもないし - 名無しさん (2019-10-15 00 20 44) ただ、結局それもパリスがクズムーブするように神が仕向けたんじゃねーか! なんだけどね……。 - 名無しさん (2019-10-26 12 33 12) こいつ自身も元々クズだが、ギリシア神話の神基本的にクズ率がとても高いからね。まともな人って例外探す方が手間なくらいクズが多い。こいつのせいで起きた戦争の結果トロイア滅んで立派だった兄ヘクトールは死後アキレウスによって不名誉な遺体の扱いをされ、トロイア国民皆不幸、とくにこれといって悪いところの無かった姉のカッサンドラーは凌辱されて不幸な最後迎えるわけだが、こいつはそれらを特に反省しなかったマジクズ - 名無しさん (2019-11-12 10 19 29) 流石にこれ以上はキャラヘイトになるのでここまで。ヘロドトスの「歴史」に出てくるパリスとFGOの創作のパリスは別人ということで - 名無しさん (2019-12-10 02 22 46) まぁ兄ことでアキレウスを恨んでるのは筋違いなほどにはクズ - 名無しさん (2019-12-22 23 49 17) オニランドの特攻だったんで育てて使ってみたがヤバいな・・・。俺の性癖が音を立てて崩れていく - 名無しさん (2019-10-14 23 55 25) そして創造が始まるんですねわかります - 名無しさん (2019-10-26 17 40 49) 「パリスちゃんは判断が遅い。」 シャレにならないレベルでな!w - 名無しさん (2019-11-30 18 34 48) キエエエエエシャベッタアアアア - 名無しさん (2019-11-30 18 49 30) 男か・・・ちぇっ・・・ - 名無しさん (2019-12-23 10 22 24) 私は気にしません。むしろ… - 名無しさん (2020-01-17 11 05 49) アルゴー船に縁あるんだ - 名無しさん (2019-12-26 12 54 33) イアソン!パリス!辺りを調べろ - 名無しさん (2020-01-23 19 59 52) トロイア戦争の発端は全ての神が招かれた結婚式に唯一招かれなかった「不和の女神エリス」は怒り、宴席に「最も美しい女神」宛の「黄金のリンゴ(後の不和のリンゴ)」を投げ入れた。このリンゴの所有権ついて仲裁に入ったゼウスが「パリスに判断させる(後のパリスの審判)」と言い、女神達は賄賂でパリスを買収しようとした結果パリスは「君主の座」でも「戦いの勝利」でもなく「女(ただしヘレネはパリスに魅了され娘を捨てた)」を選んだから(ただしこの時点でパリスには妻がいる)。その後アキレウスを討ち、ヘラクレスの放った矢で瀕死になったパリスは唯一治療できる元妻の元に戻るが拒絶されて帰り道で息絶えるのだが(しかし元妻は拒絶した事を後悔して薬を持って後を追うのだがパリスを見つけた時にはすでに死んでしまった後だったので後を追い自殺した)。全責任をパリスに押し付けるのは間違い。 - 名無しさん (2020-01-24 14 54 48) 全責任をパリスに押し付け、まだは読んだ - 名無しさん (2020-01-25 03 14 45) ゼウスが増えすぎた人間を減らす目的でエリスにリンゴを投げ入れさせた。だからパリスは最初から詰んでるぞ。 - 名無しさん (2020-03-05 02 15 43) FGOのパリスくんはかわいいだけだけどこの見た目でクズだとしたらそれはそれで興奮するからパリスオルタ実装はよ - 名無しさん (2020-01-24 22 42 47) 今回初めてまともに使ってみたけど…おまえ…脚架っていうか輝き撃ちするのか…w - 名無しさん (2020-01-26 00 58 37) 宝具の時のカットだけなんか不自然に感じるけど、スキル・攻撃どっちのモーションも可愛くて楽しいんだよなぁ 弓の強化解除持ちは普通に優秀だし。 - 名無しさん (2020-01-26 08 10 52) 成人パリス君もどっかで見てみたいゾ - 名無しさん (2020-02-05 02 30 47) トラブルメーカーパリスちゃん - 名無しさん (2020-02-07 17 31 59) 「くん」を付けろよデコ助野郎!!! - 名無しさん (2020-02-07 17 35 47) トラブルメーカーパリスちゃんくん - 名無しさん (2020-02-07 21 42 17) ???「王様になったンだろォ?このオリュンポスでよォ…!」 - 名無しさん (2020-02-19 11 33 19) アポロン人形可愛い - 名無しさん (2020-02-20 06 33 15) 人形な三連星…仮想敵もおそらくトリオだが、対抗しきれるか…? - 名無しさん (2020-02-24 16 24 41) ちょっとずつパーティが充実してて草。 - 名無しさん (2020-03-04 00 05 19) パリス君と黒髭氏が普段話してると思うと不安になるな - 名無しさん (2020-02-29 10 53 34) 今回のイベントはこの子の話が1番面白かった - 名無しさん (2020-02-29 22 04 36) 会話7、超人じゃないオリオンで開きますね。会話8追加されてるけど誰だろう? - 名無しさん (2020-04-29 23 33 11) アポロンくんちょっと邪神すぎるから清めない?? - 名無しさん (2020-05-29 13 00 43) 今回の高難易度、開幕ステラからのパリス単騎でもクリアできて楽しい - 名無しさん (2020-12-23 20 27 51) 名前 すべてのコメントを見る 名前 すべてのコメントを見る 召喚報告板 注意事項 召喚関連の話題を取り扱う掲示板です。 特に 召喚の結果報告のみ のコメントを投稿する際には、他のコメントを圧迫しないようにするために、この掲示板を利用するようにしてください。 他のページのコメントフォームにて結果報告のみのコメント投稿が繰り返される場合、 コメントアウト・編集規制などの方法で対応することがあります。 ※2017年10月18日以降 利用者間での注意・誘導は避けてください。 この掲示板のルールについての提案・議論は、編集掲示板または編集要請板にお願いします。 コメント あわわ、予算なしで完全諦めモードで呼符10枚目でジャック来たー!? - 名無しさん (2021-10-20 22 09 28) 200(220)連でモレー降1、ゼノビア3、エミヤオカン2、イベ礼装全部沢山。モレー降だけなかなか出なかった、他はすぐ揃ったのに・・・。残り石がキツイ~。 - 名無しさん (2021-10-20 22 25 55) 220で槍エリちゃん4、モレーゼノビア0... - 名無しさん (2021-10-21 11 53 37) こないだ水着カーマちゃん宝具2にするのに8諭吉つっこんだ揺り戻しか、44連でモレー2、ゼノビア1、イベ星5礼装2、カレスコ1。欲しい子の時は出ずに、礼装目当てでまわした時に来る、これこそ物欲センサー。 - 名無しさん (2021-10-21 16 27 24) 150連 モレー1 ゼノ1 刑部1 玉藻1 綱5 和鯖PUだった模様 - 名無しさん (2021-10-21 20 34 55) ゼノビア来てくれたらよかったのにどうして…黒聖杯凸れたのはいいけどさ - 名無しさん (2021-10-23 16 14 41) 300連でモレー1、ゼノ5、他☆4が5枚、PU☆5礼装の完凸4枚。☆4以下の礼装は数えてない。礼装ガチャった模様 - 名無しさん (2021-10-23 20 10 08) 追い課金して110連追加しても★で - 名無しさん (2021-11-03 09 50 18) 送信しちゃった。 ☆5出なかったわ。こんな日もあるよね。 - 名無しさん (2021-11-03 09 50 54) ガチャ乱数が常時変動型じゃないから、時間空けるとか接続環境変えるとかしないと沼りやすいよ。 - 名無しさん (2021-11-03 11 28 06) ゼノビアほしくて1万いれたらモレーきた - 名無しさん (2021-10-27 18 32 17) あるあるだな。俺も道満やってみたらレジライの山、水着カーマ狙ったらなぎこ山盛りになって、ジャンヌダルクアーチャー狙ったら痴女みたいな格好の聖女の方が来たよ - 名無しさん (2021-10-30 15 42 37) それはいわゆる確率通りで木主のコメとはちょっと違うのでは…? - 名無しさん (2021-11-01 10 39 46) いやいや!! 確率通りならPU外星5とか0.006とかだからね? 狙ってない方が来るんだよなぜか。卑弥呼も牙突画像見ながら引いたのに、もう3人も30連だけできた - 名無しさん (2021-11-06 08 07 09) 金回転→アサシン→ステンノ 虹回転→アサシン→刑部姫 PU鯖以外は確定演出来ないで欲しいなぁと思うのって あるあるだよね。 - 名無しさん (2021-11-01 13 51 31) 毎度のことだけど、復刻含めイベントで新規で追加された鯖はイベント中は常時ピックアップしてて欲しいなあ。日替わりの実装済み鯖PUは併設でいいよ。 - 名無しさん (2021-11-08 00 34 04) モーさん一枚に5万かかった。。 - 名無しさん (2021-11-08 21 21 45) ログボの呼符で、一ちゃん欲しいなって回したら金セイバー、ヨッシャ来たぁ!って思うじゃん。モーさん来ました。いや、星5配布の時に迷ったくらい欲しかったから嬉しかった。びっくりしたけどね…。 - 名無しさん (2021-11-10 22 12 37) 20万でハベにゃん来たから安心して回したら90万使い切って追加0、邪馬台国90…なんてこった - 名無しさん (2021-11-17 19 01 21) 福袋以外無課金だとどのくらい引いてるの? 誰かおせーて - 名無しさん (2021-11-20 09 16 41) サブアカでまったくの無課金で、一番多かった年が16人、少なかった年が6人。それ以外が8~12人くらいかなぁ。 - 名無しさん (2021-11-22 09 28 10) みんな結構引いてるんだなぁ・・・4年半で65体くらいだから、まあまあのひきってことかな。伊吹も来たし今回は勝った - 名無しさん (2021-11-23 22 12 01) 見事110連で龍馬出ず。無償石使い切ったが、12月のイベントが怖い。 - 名無しさん (2021-11-22 19 30 05) わからない13連して龍馬じゃなくて初三蔵ちゃんすり抜けしたんだけどこういうときどういう顔したらいい? - 名無しさん (2021-11-22 20 33 07) サンタオルタを見た時のエミヤの表情をすればいいと思うよ - 名無しさん (2021-11-24 10 12 49) 1諭吉で竜馬来なかったけど、森君凸ったので撤退 - 名無しさん (2021-11-23 09 17 50) 50連で魔王信長2枚と沖田1枚の神引き。まあ前回210連で魔王出なかったんで260連で2枚だからやや爆死だが。 - 名無しさん (2021-12-03 06 54 50) 石1個の奴で龍馬ランサー召喚。イベ中に来て欲しかったけど、嬉しみ(なお諭吉は4人旅立った) - 名無しさん (2021-12-06 14 42 32) 80連でガラテア2枚引けた!狙った星5を重ねれたの初めてだからメチャクチャ嬉しい - 名無しさん (2021-12-07 02 05 37) 名前 すべてのコメントを見る + 過去ログ一覧 掲示板/召喚報告板/コメントログ/1 【2017.09.18 ~ 2017.11.30】 掲示板/召喚報告板/コメントログ/2 【2017.11.29 ~ 2018.01.17】 掲示板/召喚報告板/コメントログ/3 【2018.01.17 ~ 2018.05.11】 掲示板/召喚報告板/コメントログ/4 【2018.05.11 ~ 2018.08.08】 掲示板/召喚報告板/コメントログ/5 【2018.08.08 ~ 2018.11.12】 掲示板/召喚報告板/コメントログ/6 【2018.11.13 ~ 2019.04.28】 掲示板/召喚報告板/コメントログ/7 【2019.04.28 ~ 2019.11.30】 「 召喚報告板 」が設置されました。 ※召喚(ガチャ)結果についての報告については、上記掲示板にコメントをお願いします。
https://w.atwiki.jp/nobita_in_pokemon/pages/377.html
~9日27日~ 「はぁ・・・・はぁ・・・はぁ・・・!」 一人の少年が息を弾ませ颯爽と町内を駆け抜ける 赤の他人が見れば陸上でもしているかと思うだろう ……しかし、この少年のゴールは自分の家の2階だった 「ドォラえぼ~ん!だすけてぇ!」 部屋に入るなり鼻水と涙を噴水のように噴出する少年 「窓から見てたけどのび太くん、ずいぶん足が速くなったね」 その少年を「またか」というような目でみつめているのは猫型ロボット、ドラえもん 「で、今度はなんだい?ジャイアンに虐められた?しずかちゃんに嫌われた?それとも――」 「これだよこれ!」 そう言ってドラえもんに一つの本を押し付ける 「・・・そういうことか」 ドラえもんが目を付けたのはその本、『コロコロ』のポケモン最新情報というぺ―ジだった 「世の中は不受理だよ、こんなに純粋な子供に少しのご褒美も与えてくれないなんて――」 ……面倒なのでのび太の演説は割合しよう 「つまり、ポケモンダイアモンド&パールを買いたいけどお金がない、だから道具で何とかして欲しいと・・・」 「流石ドラえもん!話が分かる!」 さっきまでの涙が嘘のように笑顔になるのび太・・・本当に嘘かもしれない しかしドラえもんの言葉は厳しかった 「駄目」 「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!」 「ああもう、なんでまた泣き出すんだ!」 話は再びふりだしに戻っていた 「ドラえもん頼むよ~!一生のお願いだから!」 「あのねぇのび太くん、僕は君に欲しいものを買ってあげるために来たわけじゃないんだ」 至極真っ当な事を言うドラえもん しかしそんな理論は駄目人間代表ののび太には通じない 「だって、明日が発売日だよ?もしポケモンが買えなかったら僕は負け組みだ~!二―トまっしぐらだ~!」 「別にポケモン買えないくらいで・・・」 「いいや、これはとても重要だよドラえもん!」 もう呆れきっているドラえもんの言葉を遮りさらに言うのび太 「もしポケモンを買えなかったらみんなの話題に付いて行けなくなる、劣等感を感じた僕は学校を休みがちに――」 ――やはり面倒なので割合しよう 「あ~もういい、わかったわかった」 のび太の演説が10分を過ぎた頃、ついにドラえもんが根を上げた 「やったぁ!ありがとうドラえもんソフト代はいつか必ず・・・」 しかしその青狸の返答は意外なものだった 「のび太くん、みんなを連れてきなよ僕は準備をしてるから」 「えっ、どういう意味?」 しかしのび太が聞き返した時にはもうドラえもんは机の引き出しに入っていた。 30分後、のび太の部屋には4人の客がいた 「なんだよ急に呼び出して!これから野球に行くところだったのによ!」 そう言っている大柄な少年はジャイアン、典型的なガキ大将だ 「そうだぞ、のび太。面白くなかったらすぐ帰るからな!」 ジャイアンに便乗している彼はスネ夫、狐のような性格の持ち主だ 「のび太さん、ポケモンとか言ってたけど・・・一体何をするの?」 この紅一点のオニャノコはしずか、のび太の未来の婚約者だったりする 「あと1時間後塾があるんだけど・・・面白いことをやるって聞いたからさ」 そして端正な顔立ちのこの少年は出木杉、なぜか苗字でしか呼ばれない 「よし、全員揃ったね・・・じゃあ後はドラえもんを待つだけ――」 その言葉を待っていたかのようにドラえもんが引き出しから出てきた 「みんなお待たせ!いや、交渉に少し時間がかかって」 誰もドラえもんの話を聞いていない、なぜなら全員その青狸が持っているゲーム機のようなものに注目していたからだ 「ドラえもん、その機械は何だ?」 ジャイアンが興味津々の表情で聞く 「ふふふ・・・よくぞ聞いてくれました」 不適な笑みを浮かべるドラえもん 「なんとこれは・・・2130年発売のゲーム機、「WII360」なのだぁ!」 何かが混ざったようなゲーム名だがそこは気にしないでおこう 「すごい、未来のゲーム機なんて夢みたいだ!」 出木杉が感嘆の声を上げる 「ねぇドラえもん、そんなゲーム機買うお金どこにあったの?」 「のび太くん、僕はこう見えても人脈は広いんだ」 ……カッコイイことを言ってるように見えるが要は借りてきたという事だろう 「ドラえもん、それでどんなゲームをするんだい?」 スネオが聞く 「ああ、そういえば説明してなかったか・・・これだよ」 そういってドラえもんがみんなに見せたのは・・・ 「ポケモンじゃねぇか!」 そう、今この場にいる全員が一番欲しいゲーム、ポケモンダイヤモンド&パールだ 「やったぁ、ダイパだぁ!」 のび太が歓声を上げる 「驚くのはまだ早い・・・このゲーム機はそのソフトの世界に入って遊べるんだ」 ――沈黙 「そ、それって・・・本当にポケモンと旅ができるってこと?」 のび太が恐る恐る言う 「そういうことだね」 そのドラえもんの一言で全員がワッと騒ぎ出した 「すげぇぜ!」 「やった、流石ドラえもん!」 「本物のピカチュウを早く触りたいわ!」 「ゲームの世界に人が入れるなんて・・・未来の技術はすごいな」 「ドラえもん、早く行こうよ!」 「まぁ落ち着きなよ、ちょっと設定を確認するから・・・」 ドラえもんがルールを言っていく チャンピオンに誰かがなった時点で終了 ゲームの中での1日は現実世界の1秒 ゲーム内でした怪我は現実世界に帰れば治る 他プレイヤーといっしょに行動することは可能 「ルールはこのくらいで良いかな・・・それじゃ起動を――」 「ちょっと待った」 そう言ったのは出木杉だ 「ん?どうしたんだい出木杉」 「ゲームはフェアな条件でやるべきだろ?だからドラえもんのそれは卑怯だと思うんだ」 出木杉が指差したのは・・・四次元ポケットだ 「僕がポケットなんて使うわけ無いじゃ――」 「いや、あるね」 今度はスネ夫が遮る 「ドラえもんはともかくのび太が道具をせがむかもしれないじゃないか」 「確かに、それに鼠ポケモンが出てきたらドラえもんだって使うかもしれないぜ」 「この!ドラえもんはともかく僕が道具をせがむわけが・・・」 自分だけ弁解する所がなんとものび太らしい 「はぁ・・・もう分かったよ、みんなの言う事も分かったし」 結局はマジックセメントでポケットをくっつける、ということで解決した 「では、改めて・・・起動!」 こうして6人の旅が始まった ここはマサゴタウン うみにつながる すなのまち 「うおおおおおおおお!これがポケモンの世界か!」 「見て、あそこにいるのってムックルじゃないかしら!?」 「すごい!本物だ!本物だ!」 実際ポケモンの世界の人から見たら奇妙な発言だろう しかしそんな事も考えず一行は騒いでいた それを見て満足そうに微笑んでいるのはドラえもん (やっぱりこのゲームにして正解だったな・・・) 最初はゲームをのび太に無料でやらせるのは気が進まなかったがこれなら別だ。 旅をさせるのは教育上悪くないし、のび太の運動不足解消にもなる (それにみんなと協力することで道徳の心も身につくし目標を目指す競争心も・・・) のび太の本当の親はドラえもんなのかもしれない 「ドラえもん、一つ聞きたいんだけど」 騒いでいるジャイアン達の方から離れてきた出木杉が尋ねる 「なんだい出木杉?」 「いや、最初の町が何故マサゴタウンなのか聞きたかったんだ・・・ゲームはワカバタウンが最初だからね」 流石秀才、目の付け所が違う 「う~ん、このゲーム機はプレイヤーが遊びやすくする為に設定を少し変更したりするからね・・・だけどキャラとかは忠実だよ」 「成る程・・・ありがとう、ドラえもん」 納得したように言う出木杉 そのとき、少女の声が聞こえた 「ドラちゃ~ん!スネ夫さん達はもう研究所に行っちゃったわよ」 「ん、そういえばポケモンを貰わないとね・・・行こうか出木杉」 そう言ってしずかの方へ走り出したドラえもんと出木杉 しかし・・・この時ドラえもん一行はある過ちを犯していたことに気付かなかった ~ナナカマド研究所~ 「お、おいスネ夫。お前が話しかけろよ」 「い、いやここはジャイアンが第一声を・・・」 研究所の入り口でしどろもどろしているジャイアンとスネ夫 その理由は・・・研究所の奥の方で背を向けながらなにか作業をしている男だ 作業をしているだけなら良いのだが、その背中から発せられる恐ろしく重い空気に二人は縮こまっているのだ 「ジャ、ジャイアン、一旦出直そうよ。ドラえもんの所へ戻ろう」 「そ、そうだよな・・・あいつはこっちに気付いてないみたいだし」 そう言って出口の方向を向く二人・・・だが 「・・・勝手に入ってきて帰るのは失礼じゃないか?」 低く、重苦しい声が研究所に響いた 「くぁwせdrftgyふじこlp;」 「ママー!助けてええええええええええええええ!」 完全にパニッくってる二人を男は気にもとめず見ている 「・・・ポケモンが欲しいのか?」 男が静かに言う 「あ、いやまぁその・・・はい」 スネ夫が動揺しながらも答える 「・・・なら、さっさと言えば良いだろう・・・さぁ、ポケモンをあげよう」 「・・・へ?」 余りにもあっさりとした言葉に呆然とする二人 だが次第に彼らの顔に笑みがこぼれ始める 「や、やったぜ!遂に俺のポケモンが貰えるんだな!」 「やったねジャイアン!」 さっきの重い雰囲気も忘れて喜ぶ二人・・・と、ここで研究所に新たな来客が現れた 「失礼しま~す」 しずか、出木杉、ドラえもんだ 「・・・君たちもポケモンを貰いに来たのか?」 「はい、ナナカマド博士」 出木杉が礼儀正しく答える 「そうか5人か・・・困ったな、今この研究所には新人用ポケモンが3匹しかいないんだ」 その言葉に騒ぎ出すジャイアン達 ……だが一人だけは別の部分に反応していた 「ちょっと待ってください・・・5人?」 ナナカマドの言葉を繰り返すドラえもん そして・・・研究所をよく見渡してこう叫んだ 「の、ののののび太くんがいない!」 「みんな~!どこにいるんだよ~!ドラえも~ん!」 少年が草むらを掻き分けながら歩き続ける その少年というのは勿論・・・野比のび太だ 「ムックルをみんなで見てたはずなのに・・・さてはみんな迷子になったんだな」 そう愚痴をこぼしながらみんなを探すのび太 ……が、実際はマサゴタウンからどんどん離れていっていることを彼は知らない 「それにしても早くポケモンが欲しいなぁ・・・ジャイアンをバトルで打ち負かしてしずかちゃんに・・・フヒヒ」 どうみても不審人物だがそこには触れないでおこう。 しかし、しばらく歩いているうちに段々彼の暢気さも続かなくなってきた 「さ、流石に歩き続けるのも疲れたな・・・本当にみんなどこに行ったんだろう・・・」 息を切らしその場に座り込むのび太、彼の運動神経の無さはある意味才能だ 「もういっそここで誰かが来るのを待とうかな・・・」 そんな弱音を吐いた直後 ――爽やかな風がのび太の体を癒すように流れていった 「この風・・・」 自然の素晴らしさなんて考えたことのない彼でもこの風には人を惹き付ける力があると感じた 彼がゆっくりと風が吹いてきた場所を見ると古びた掲示板を見つけた 『この先、シンジ湖』 「・・・」 暫く悩むような表情を見せるのび太 が、やがてゆっくりと吸い寄せらるかのようにその掲示板の向こうへと歩き始めた・・・ 「綺麗だなぁ~!こんな湖初めてだ!」 賞賛の言葉を述べるのび太。 彼が見ているのはシンジ湖、シンオウ地方の3大湖として名高い湖だ。 「なんか不思議な湖だなぁ・・・この世界中の宝石をちりばめたような輝き・・・実にいい」 普段からは考えられない言葉を並べながら湖を覗き込む。 湖の輝きと爽やかな風、温かい日差しがのび太を包み込んでいく。 「うん・・・こんないい天気は・・・昼寝でもしたいな~・・・」 一応口では「したい」と言ってるが彼の体はもう完全に寝る体制に入っている。 「今日も1日晴天なり・・・むにゃむにゃ」 草むらで大の字になっていびきを掻き始めるのび太、もはや当初の目的を忘れている。 ――そう、彼はこの世界で草むらに入るという行為がどういう意味かすっかり忘れていたのだ。 「――!」 「な、なんだぁ!?」 不意に鳴り響いた甲高い声に思わず起き上がる。 まだ寝ぼけ眼ののび太が見たものは・・・ 「ム、ムックルだ・・・!」 そこにいたのはこの世界に来たときのび太達が飛んでいるのを見ていた椋鳥ポケモン、ムックル。 ただ少し違うのは・・・ムックルが目の前にいて群れで彼を威嚇していることだろう 「・・・助けてドラえも~ん!」 まさしくお約束。 一方、ナナカマド研究所では・・・ 「こんな所にいる場合じゃない!すぐにのび太くんを探さないと!」 「そうね・・・野生のポケモンに会ったら大変だわ」 のび太のことを心配して研究所を出ようとするドラえもんとしずか だが、それを快く思わないのが二人いた。 「おいおい!のび太なんて探してたらいつ旅に出られるんだよ!」 「そうだよ、どうせのび太の事だからその辺で昼寝でもしてるだけさ」 そう言っているのはジャイアンとスネ夫だ。 「二人とも、のび太くんだぞ!今頃間違いなく災難に巻き込まれてるに決まってる!」 ドラえもんが負けじと言い返す。 「んなこと言ったって――」 ……と、口論が激化する寸前、あの博士が口を開いた。 「私が口を挟む問題ではないが・・・ポケモンを持ってないのに友だちを探すのは危険だと思うぞ」 その重い声にジャイアンが出かかった声を飲み込む。 「・・・だ、だけどポケモンは3匹しかいないんじゃ・・・」 しずかが恐る恐る尋ねる。 「ポケモンはいる」 ナナカマドが静かに答える 「ただ新人用ポケモンは3匹までだ・・・誰がもらうかは相談して決めるんだな」 ――数分後、5人の手の中にはモンスターボールがあった 「こいつが俺のポケモンか・・・」 (ジャイアンに勝てそうに無いのは残念だが・・・まぁいいか) 「やったわ!私この子が一番欲しかったの!」 「良かったね、しずかちゃん」 「さぁみんな!早く手分けしてのび太くんを探そう!」 こうしてのび太以外は全員ポケモンを手に入れたのだった。 そして再び場面はシンジ湖に戻る 「うわあああああああああ!誰か助けてええええええええええ」 なにもかも透き通る湖の周りで鳥と戯れる少年・・・と言えば聞こえはいいが現実は違う。 半べそ掻いた少年が敵意丸出しの鳥の群れに襲われるという何とも情けない状況だった。 「くそ・・・こんな時にポケモンを持ってれば・・・ん?」 不意にのび太が走りながらも何かを閃いたような表情を見せた (そうだ・・・確かゲームではナナなんたらのバックからポケモンを手に入れるんだ) とことん低い記憶力を奮い立たせながら走り続ける。 (バックが落ちているのは確か湖で・・・ん?湖?) その瞬間、彼の記憶が一気に蘇った 「そうだ、そうだよ!この湖、シンジ湖にナナカマド博士のバックが落ちてるんだ!」 そういって興奮しながら自分の足元を見るのび太。 「・・・なんで何もないんだよおおおおおおおおおおおおお!」 現実のあまりの理不尽さにその場でへたり込むのび太。 だが、そんな彼の目の前には・・・ 「あははは・・・君たち何の用だい?」 散々のび太に逃げられてイライラしているムックルの群れだった 「・・・はぁ・・・逃げないと・・・」 なんとか震える足を奮い立たせ逃げようとする・・・が 「に、逃げ道が・・・」 のび太がへたり込んでいる隙にムックル達がのび太を囲んでいたのだ そして背後はシンジ湖・・・まさに絶対絶命の状況だ。 (ゲームの世界でなんでこんなひどい目にあわなきゃいけないんだろう・・・) ムックル達が徐々に囲いを縮めていく (こんなことなら大人しくDSが安くなるのを待てば良かった・・・) ――群れの中の1羽がのび太に向かって飛び掛かる (・・・ジャイアンのパンチほど痛くありませんように!) ――その瞬間、彼は自分がムックルに殺されたのではないかと思った 何も見えない、見えるのは眩い紫の光だけ・・・ だがどこか暖かなその光はのび太にやすらぎを与えてくれた (これが天国なら悪くないな・・・) そんな事を漠然と考えていたその時、光は少しずつ薄れていった。 「・・・ん?ここは?」 まるで寝起きのように辺りをキョロキョロ見渡すのび太 最初に見たときと何も変わらない、綺麗なシンジ湖だ 「・・・あ、あれ?そういえばムックルはどこだ?」 自分がさっきまで危機的状況だったことを思い出し慌てるのび太。 だがその慌てっぷりに答えるかのようにムックル達が高音を出しながら上空を飛翔する 「どうやら行ったみたいだ・・・それにしてもあの光は何だ――」 突然のび太が言葉を止めた。 しばらくの沈黙・・・そして 「・・・君は何?」 そう言ったのび太が見ているのは・・・シンジ湖の中心に浮かんでいるピンク色の生き物だった ~219番道路~『マサゴの浜』 マサゴタウンの特徴とも言われるこの浜辺、海の先には珍しいポケモンが生息しているらしい。 「ジャイアン、もうここにはのび太もいないし他の場所を探そうよ」 「いいや、まだだ!この俺様の勘がここにレアアイテムがあると告げているぜ!」 何も無い静かな砂浜を一人で探索しているジャイアン。 そんな滑稽な光景をスネ夫はイライラした表情で見ていた。 (くそっ、ジャイアンの馬鹿さ加減はここでも同じか) この浜辺は現時点でどう考えてもただの通過点、スネ夫はそう確信していた。 分かりやすく転がっていたのは毒消し一つ、貴重な道具がこんな所に隠されているとは思えない (おまけにトレーナーさえ一人もいやしない・・・みんながのび太を探してる隙にレベル上げしようと思ったのに!) 自分の計画が潰された事に思わず舌打ちをするスネ夫。 だが―― 「ん?スネ夫なんか言ったか?」 ジャイアンが砂浜を漁るのを止めてスネ夫の方を振り返る。 「な、なんにも言ってないよジャイアン!そ、それよりあっちの方が怪しくないかな?」 とっさに遠くにある岩陰を指差す。 ジャイアンがしばらくその指先を訝しげに凝視する。 (ま、まさか適当に言ったのがばれたんじゃ・・・) だがその心配は杞憂に終わる 「成る程、確かに怪しいな・・・流石、俺様の子分だ!」 そう言ってジャイアンは岩のほうへ猛然と走り出したのだ。 「・・・・・・ふぅ」 その姿が小さくなってきた時、スネ夫が小さくため息をつく (あぶないあぶない、ここで一番重要な計画を台無しにする所だった) そう、序盤でのセコいLv上げなんてどうでもいいのだ 「勝つのは僕だ・・・見てろナエトル、僕が馬鹿の扱い方を見せてやるよ」 モンスターボールを握り締めながら呟く彼の眼には卑屈な闘志が浮かんでいた。 ~201番道路~ 「のび太く~ん!いるなら返事をしろ~!いなくても返事しろ~!」 ドラえもんの独特なだみ声が草むらに響く 「そんな遠くには行っていないと思うけどポケモンも持ってないしな・・・」 元々はのび太の頼みだったとは言え、このゲームを提案したのは自分だ。 今頃ポケモンにボコボコにされているかもしれない、と思うとドラえもんの胸に罪悪感が押し寄せる。 (早く見つけないと・・・待ってろよのび太くん!) と、ドラえもんが走り出そうとしたその時―― 「わっ、何だこいつは!」 突如ドラえもんの目の前に立ち塞がったのは前歯が特徴的なポケモン「ビッパ」だ。 円らな瞳で青狸を興味深げに見つめている 「野生のポケモンか・・・こういう時はこれだ!」 そう言ってドラえもんが投げたのはナナカマドから貰ったモンスターボールだ。 そのボールから出てきたのは・・・ 「ラプラス?」 ピンク色の体をしたラプラスのようなポケモン、『カラナクシ』だった。 「こいつ、ラプラスの進化前とかかな・・・。だけどラプラスは青色だし・・・」 目の前のカラナクシに色々な思考をめぐらすドラえもん。 だが、今はそんな事を考えている時間は無い。 「えっと・・・ひとまず君ができる技をあのビッパに使ってくれない?」 目の前のポケモンに命令するドラえもん。 だが、動かない 「ちょ、ちょっと!動いてくれよ!」 慌てて命令し直すがカラナクシは全く動じない。 と、そんなやりとりをしている内にビッパが遂に動き出した。 「まずい!おい、動くんだ!頼むから!」 助走を付けたビッパがカラナクシに飛び掛る―― ドラえもんは一瞬何が起こったのか理解できなかった 「な、何でビッパが・・・」 何故か飛び掛ってきたはずのビッパが逆方向に吹き飛ばされて地面に叩き付けらダウンしているのだ。 そしてカラナクシが自慢げにドラえもんの方を振り向く 「・・・ひょっとして君がやったの?」 恐る恐る聞くドラえもんにカラナクシが首を縦に振る。 「すごいじゃないか!どうやったか知らないけどすごい!」 『カウンター』を使っただけなのだかそんな事も知らずドラえもんはカラナクシを褒め称えている ――と、そこへ一人の少女が近づいてきた 「ドラちゃん、一体何してるの?」 しずかだ。 「あ、しずかちゃん。実はさっきビッパと戦ってて・・・それはどうしたの?」 ドラえもんが目を付けたのはしずかがも持っている小型の機械だ。 「ポケモン図鑑、ナナカマド博士から貰ったのよ!だけどドラちゃんったら直ぐに研究所を出て行くから・・・」 そう、ドラえもんは博士からボールを受け取るなり話も聞かず飛び出して行ったのだ どうやら図鑑を貰ってないのはドラえもん、そしてのび太だけらしい。 「そうだったのか・・・そうだ、しずかちゃん。ちょっと図鑑貸してくれないかな?」 カラナクシ タイプ・水 みずべに せいそくする。 せいそくちの かんきょうに あわせて からだの かたちが へんかした。 「カラナクシって言うのか・・・これから宜しく、カラナクシ!」 ドラえもんの声に応えるようにカラナクシが鳴き声を出す。 「良かったわね、ドラちゃん。可愛いポケモンが貰え――きゃっ!」 不意にしずかが悲鳴を上げる。 突然、しずかの前にピンク色の影が飛び出してきたのだ。 「野生のポケモンか・・・カラナクシ、もう一回頼むよ!」 「ちょっと待って!ドラちゃん、このポケモン少し普通のポケモンと違うと思わない?」 しずかに言われて改めてドラえもんはそのポケモンをじっくり見た。 ピンク色の頭に薄紫色の体・・・頭に付いている紅の水晶のような物体 そして何よりその小柄な体から威厳のような物をドラえもんは感じた 「確かになんか妙なポケモンだね」 「それにね、この草むらにはムックルとビッパしか出てこないって確かに書いてあったわ!」 しずかが意外と発売前情報を知っているのはともかく本当にこのポケモンは只のポケモンでは無いようだ。 だが、当の本人は子供のように純真な目でしずかと青狸を観察している。 「一体どうすれば・・・そうだ!」 ドラえもんが秘密道具を出すような口調でエムリットの前に突きつけたのは・・・ポケモン図鑑だ。 (これでポケモンの正体が分かるぞ・・・) だが、次の瞬間。ドラえもんはこのポケモン図鑑が不良品では無いかと疑った エムリット タイプ・エスパー かなしみの くるしさと よろこびの とうとさを ひとびとに おしえた。 かんじょうのかみ と よばれている。 「感情の神かなるほど・・・・・・って神だって!?」 「ド、ドラちゃん、『神』って事はこのポケモン、ひょっとして伝説のポケモン?」 それから暫くドラえもんは頭をガンガン両手で殴りつけていた 「僕の馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿、伝説のポケモンが野生で出てくるなんて有り得るか、設定も碌にできないロボなんて・・・」 「ドラちゃん落ち着いて!ね?」 自分を責めるドラえもんと必死でそれを宥めているしずか。 そしてその二人をクスクス笑いながら浮遊しているエムリットというおかしな光景が完成していた。 「ったくもう、笑わないでくれよ・・・」 エムリットを恨めしそうに見るドラえもん。 その時、少年の弱弱しい声が草むらに響いた 「はぁ・・はぁ・・お~い!どこ行ったんだよ~!」 と、その声に反応するようにエムリットがドラえもん達から離れていった。 「見て、ドラちゃん!」 しずかの指の先では小柄な少年とその影に飛び込んでいくエムリットがいた。 その少年は走り疲れたらしく直ぐその場にへたり込み、その周りをエムリットが楽しそうに旋回している。 「しずかちゃん・・・僕は目の機能も駄目になったボンコツなのかな」 「違うわ、ドラちゃん・・・確かにあれは・・・」 やがて、その少年が二人の方を何気なく見た。 少年は目を見開き、そして大声で言った。 「ドラえも~ん!しずかちゃあ~ん!一体どこ行ってたんだよ~!」 涙をボロボロこぼしながらこっちに向かって来る「伝説ポケモンの使い手」を二人は呆然と迎えることになった。 次へ